不確実性下の意思決定理論

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不確実性下の意思決定理論

  • ISBN:9784326503919

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内容説明

「読者はおそらくすでに経済学の標準的答えを知っているだろう。もし私たちが「効用」や「確率」の意味を知っているならば、それは悪い答えではないだろう。むずかしいのは、私たちがそれを知らないことがあることなのである。」意思決定において決定的な解はないとしても、次善の解は何かということを意思決定理論の第一人者がまとめる。

目次

序文

第1部 直観的な定義

第1章 研究の動機付けとなる例

第2章 自由意志と決定論
 1 自由な選択は予測できるか?
 2 世界は決定論的であるか?
 3 自由意志は観察可能か?
 4 自由意志の問題
 5 合理的幻想
 6 自由意志と意思決定マトリクス

第3章 無差別の原理
 1 正準空間は役に立つか?
 2 コインには何か特別なものがあるのか?

第4章 相対頻度
 1 大数の法則
 2 帰納の問題
 3 頻度主義にまつわる問題

第5章 主観的確率
 1 銀行員のリンダ
 2 パスカルの賭け
 3 古典統計学とベイズ統計学

第2部 行動的定義

第6章 ケース・スタディ
 1 効用最大化に対する特徴付け定理
 2 証明
 3 解釈
 4 限界

第7章 理論の役割
 1 理論は常に間違っている
 2 理論は概念的フレームワークである
 3 隠喩としての論理実証主義

第8章 フォン・ノイマン=モルゲンシュテルンの定理
 1 背景
 2 vNM 定理
 3 証明
 4 3つの解釈

第9章 デ・フィネッティの定理
 1 動機付け
 2 定理
 3 証明
 4 3つの解釈

第10章 サヴェッジの定理
 1 背景
 2 状態,結果,行為
 3 公理
 4 有限の結果集合に対する結果
 5 一般的な結果集合の場合
 6 解釈
 7 証明と質的確率

第11章 状態の定義
 1 因果性
 2 確証に関するヘンペルのパラドックス
 3 モンティ・ホールの3つのドア

第12章 サヴェッジ批判
 1 批判を批判する
 2 P3とP4の批判
 3 P1とP2の批判

第13章 客観性と合理性
 1 主観性と客観性
 2 客観的合理性と主観的合理性

第14章 アンスコム=オーマンの定理

第3部 代替的な行動的諸理論

第15章 ショケ期待効用
 1 シュマイドラーの直観
 2 ショケ積分
 3 共単調性
 4 公理と結果

第16章 プロスペクト理論
 1 背景
 2 利益-損失の非対称性
 3 確率のゆがみ
 4 ランク依存型確率とショケ積分

第17章 マキシミン期待効用
 1 凸ゲーム
 2 CEUの認知的解釈
 3 公理とその結果
 4 MMEUの解釈
 5 一般化と変形版
 6 ビューリーの代替的なアプローチ
 7 客観的合理性と主観的合理性の結合
 8 応用

第4部 認知的起源

第18章 事例ベースの質的信念
 1 公理と結果
 2 4つの既知の手法
 3 一般的な類推における結合公理
 4 結合公理の違反

第19章 頻度主義再論
 1 類似性によって重み付けられた経験頻度
 2 直観
 3 公理化
 4 経験的類似性と客観的確率

第20章 将来の課題

参考文献
訳者あとがき
索引
訳者紹介

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

14
再挑戦です。ギルボアの意思決定理論入門は比較的すらすらと読めたのですがさすがに歯ごたえ十分です。1部と2部のケーススタディまではやっとのことでいきましたが、それ以降がやはり大変でした。しかし最初の時よりも理解できたと感じました。2014/10/02

KAZOO

11
ギルボアの本は前に「合理的選択」を読んだのですが、この本はかなり歯ごたえがある感じがしました。確かに大学院用の教材のようですし、「意思決定理論入門」のあとに読む本のようです。本音のところかなり読み飛ばしていて、もう一度意思決定理論入門を読んで再チャレンジしようかなあと思いました。2014/05/17

tishr

2
第1部で挫折。またいずれ挑戦したい。2014/06/24

2
これを全部理解するのは厳しいかなと感じた。クレプスの2.3章の選択理論を横に広げた内容になっている。統計学の知識はあまりないので読むにあたって苦労した。個人的に140ページからが興味を持てた。マスコレルもしっかり復習しなければならないと感じた。公理については知らないものと忘れてしまっているものが多かった。ゲームを改良するより作る人に適していると思う。2014/06/17

かずや

1
一応読んだけど、訳者あとがきを最初にみとけばよかったと気づく。前提、予備知識がたりない自分。この理論が最先端であるのなら、理論に基づいた実世界での適用例、その結果をみてみたいとは思います。2015/02/01

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