現場〈フィールド〉からの平和構築論 - アジア地域の紛争と日本の和平関与

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現場〈フィールド〉からの平和構築論 - アジア地域の紛争と日本の和平関与

  • 著者名:福武慎太郎/堀場明子
  • 価格 ¥3,300(本体¥3,000)
  • 勁草書房(2021/04発売)
  • ポイント 30pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326302222

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内容説明

日本は、ODA基本方針として「平和構築」を位置付け、各国で実績を重ねてきたが、より効果的な支援、日本独自の貢献を行うためにはどうすべきか。カンボジア、アチェ、スリランカ、バングラデシュ、東ティモールほかで和平交渉、平和構築活動に直接携わった関係者へのインタビュー等を通じ、より良い支援の在り方を示す。

目次

まえがき

序章 現場〈フィールド〉からの平和構築論─―「ひと」の力を活かす平和のインテリジェンス構築に向けて[福武慎太郎・堀場明子]
 第1節 「ひと」が平和をつくる
 第2節 地域研究という知の活
 第3節 市民の力を活かす
 第4節 市民と研究者の力を活かす仕組みづくり

第1章 「ひと」が平和をつくる―─カンボジア和平交渉における日本の積極外交[山田裕史]
 第1節 「カンボジア問題」と和平への道程
 第2節 カンボジア和平への日本の関与
 第3節 紛争当事者による評価
 第4節 カンボジア和平交渉の教訓

第2章 活かされない専門家と市民の力―─アチェの和平プロセスにおける教訓[堀場明子]
 第1節 はじめに
 第2節 紛争の経緯と背景
 第3節 日本政府が支援したCOHAプロセス
 第4節 なぜ停戦合意は長続きしなかったのか
 第5節 日本政府の和平プロセス促進支援とその課題
 第6節 おわりに

第3章 「地域の知」と「平和の配当」―─スリランカにおける民族紛争と平和[永正明]
 第1節 日本と内戦終結後のスリランカ
 第2節 スリランカ内戦
 第3節 2002年停戦から内戦終結
 第4節 日本による和平プロセス
 第5節 まとめ

第4章 「平和の配当」は平和をもたらすか―─フィリピン南部の紛争に対するJ-BIRDの意義と課題[石井正子]
 第1節 はじめに
 第2節 日本のフィリピン南部に対する平和構築支援(J-BIRD)
 第3節 フィリピン南部の紛争要因分析からみたJ-BIRD
 第4節 J-BIRDの課題

第5章 市民と議員が平和をつくる―─東ティモール自決権行使を求める国際的連帯を事例に[田中(坂部)有佳子・福武慎太郎]
 第1節 はじめに
 第2節 紛争の概要と和平プロセスの背景
 第3節 1980年代の日本における市民運動と議員懇談会の設立
 第4節 1990年代――国際的な市民運動と議員ネットワークの拡大
 第5節 おわりに――市民と議員の協働による平和の模索

第6章 NGOと平和構築―─バングラディシュ,チッタゴン丘陵問題におけるジュマ・ネットの活動を事例に[日下部尚徳]
 第1節 バングラデシュのNGO
 第2節 チッタゴン丘陵問題
 第3節 NGOによるチッタゴン丘陵問題へのアプローチ
 第4節 NGOによる平和構築の可能性と課題

第7章 平和の民営化―─和平プロセスと変化するNGOの役割[林明仁]
 第1節 平和の民営化
 第2節 平和構築のプロセスとアクター
 第3節 調停・和平に関わる欧米のNGO
 第4節 平和構築と日本のNGO
 第5節 調停・和平プロセスにおけるNGOの特徴
 第6節 おわりに

第8章 国際的な支援が平和構築にもたらす影響と課題[中山万帆]
 第1節 はじめに
 第2節 国際援助が紛争に及ぼす影響への視点
 第3節 アジアにおける平和構築と国際的な支援を行ううえでの課題
 第4節 おわりに

索引