内容説明
日本は、ODA基本方針として「平和構築」を位置付け、各国で実績を重ねてきたが、より効果的な支援、日本独自の貢献を行うためにはどうすべきか。カンボジア、アチェ、スリランカ、バングラデシュ、東ティモールほかで和平交渉、平和構築活動に直接携わった関係者へのインタビュー等を通じ、より良い支援の在り方を示す。
目次
まえがき
序章 現場〈フィールド〉からの平和構築論─―「ひと」の力を活かす平和のインテリジェンス構築に向けて[福武慎太郎・堀場明子]
第1節 「ひと」が平和をつくる
第2節 地域研究という知の活
第3節 市民の力を活かす
第4節 市民と研究者の力を活かす仕組みづくり
第1章 「ひと」が平和をつくる―─カンボジア和平交渉における日本の積極外交[山田裕史]
第1節 「カンボジア問題」と和平への道程
第2節 カンボジア和平への日本の関与
第3節 紛争当事者による評価
第4節 カンボジア和平交渉の教訓
第2章 活かされない専門家と市民の力―─アチェの和平プロセスにおける教訓[堀場明子]
第1節 はじめに
第2節 紛争の経緯と背景
第3節 日本政府が支援したCOHAプロセス
第4節 なぜ停戦合意は長続きしなかったのか
第5節 日本政府の和平プロセス促進支援とその課題
第6節 おわりに
第3章 「地域の知」と「平和の配当」―─スリランカにおける民族紛争と平和[永正明]
第1節 日本と内戦終結後のスリランカ
第2節 スリランカ内戦
第3節 2002年停戦から内戦終結
第4節 日本による和平プロセス
第5節 まとめ
第4章 「平和の配当」は平和をもたらすか―─フィリピン南部の紛争に対するJ-BIRDの意義と課題[石井正子]
第1節 はじめに
第2節 日本のフィリピン南部に対する平和構築支援(J-BIRD)
第3節 フィリピン南部の紛争要因分析からみたJ-BIRD
第4節 J-BIRDの課題
第5章 市民と議員が平和をつくる―─東ティモール自決権行使を求める国際的連帯を事例に[田中(坂部)有佳子・福武慎太郎]
第1節 はじめに
第2節 紛争の概要と和平プロセスの背景
第3節 1980年代の日本における市民運動と議員懇談会の設立
第4節 1990年代――国際的な市民運動と議員ネットワークの拡大
第5節 おわりに――市民と議員の協働による平和の模索
第6章 NGOと平和構築―─バングラディシュ,チッタゴン丘陵問題におけるジュマ・ネットの活動を事例に[日下部尚徳]
第1節 バングラデシュのNGO
第2節 チッタゴン丘陵問題
第3節 NGOによるチッタゴン丘陵問題へのアプローチ
第4節 NGOによる平和構築の可能性と課題
第7章 平和の民営化―─和平プロセスと変化するNGOの役割[林明仁]
第1節 平和の民営化
第2節 平和構築のプロセスとアクター
第3節 調停・和平に関わる欧米のNGO
第4節 平和構築と日本のNGO
第5節 調停・和平プロセスにおけるNGOの特徴
第6節 おわりに
第8章 国際的な支援が平和構築にもたらす影響と課題[中山万帆]
第1節 はじめに
第2節 国際援助が紛争に及ぼす影響への視点
第3節 アジアにおける平和構築と国際的な支援を行ううえでの課題
第4節 おわりに
索引
-
- 電子書籍
- 完全攻略ウルトラマラソン練習帳 潜在走…
-
- 電子書籍
- イシャコイanother【おまけ描き下…
-
- 電子書籍
- 道楽と職業
-
- 電子書籍
- ハルコナ(新潮文庫nex) 新潮文庫n…
-
- 電子書籍
- GENTE(2)