農協の未来 - 新しい時代の役割と可能性

著者名：大泉一貫

勁草書房（2021/04発売）

• ISBN：9784326503926

内容説明

本書は、日本の食料供給、農業、農家、農村に大きな役割を果たしてきた農協について、農協の新規事業や優良事例、参考事例を踏まえて、今後の農協の可能性について検討を試みる。また、農協の農業への関わり方、農業振興への対応のために農業経営者の正組合員化、稲作偏重・集落営農中心からの脱却、行政からの自立を提案する。

目次

目次
はじめに

第1章　農協への期待［大泉一貫］
　1　特殊戦後的な農協の姿とその特徴
　2　近年の農協改革と農協の変容
　3　農協の事業、特に農業への関わり方の特色
　4　農村地域が抱える課題と農村地域マネジメント
　5　農協への批判と対応
　6　自立的で競争優位を持つ農協像の提案
　7　新たな農協構築を目指す改革の視点
　8　むすび
　参考文献

第2章　農協の変貌と新たな取り組み［木附誠一・伊藤保・山本奈々絵］
　1　わが国の農協の変貌
　2　農協の事業展開
　3　農協の取り組み動向

第3章　農協の「脅威と機会」「強さと弱さ」［三石誠司］
　1　はじめに
　2　農協の「脅威と機会」――外部分析
　3　農協の「強さと弱さ」――内部分析
　4　おわりに――「目指すべき方向」とは
　参考文献

第4章　農協の農村コミュニティでの役割［川村　保］
　1　はじめに
　2　農業・農家・農村の変化と農協
　3　農協の制度的特徴
　4　農業支援の組織としての農協事業の役割
　5　農村生活支援の組織としての農協の地域マネジメント主体の役割
　6　農業等の変化と農協諸制度との制度的補完性
　7　職能組合と地域組合の狭間
　8　むすび
参考文献

第5章　農協の農業振興への対応［大泉一貫］
　1　農協の農業への関わり方の特色
　2　これからの時代に必要とされる農協の農業振興策
　3　むすび

索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[壱萬弐仟縁]

農村地域が抱える課題と農村地域マネジメント（１７頁～）。 農業法人の特集が『農業と経済』 に見られたが、マネジメントが問われる時代。 問われているのは、農村に居住している人々が 集落機能を自らの力量によって維持しうるか。 人口減少社会の中山間地農村では、 人が足りず、機能不全。 外部人材導入を容易にしながら 集落での共同活動全体をコーディネート する機能も求められている（２１―２頁）。 　

2014/05/18