内容説明
〈3.11〉直後、メディアに溢れた言葉の泡を掬い取った、稀有の批評集。『目白雑録 小さいもの、大きいこと』再編集版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あ げ こ
15
感嘆する。その鋭さ、あまりにも鋭くて、執拗で、刺激であり過ぎて呆然とする。痛快さよりも深く、痛みに、苦しみに、衝撃に近い。幾度となく頷く。幾度となく思い当たり、高揚する。幾度となく思い知らされ、思い知った事の快不快(今回は断然不快が多い)に逐一動揺する。明らかにされる事。違和感やずれの正体を、姿形を。そこかしこに存在する構造とやり口の、如何に欺瞞的であるかを。それは苦痛であり、喜びであり、めまいさえ覚えるような。…〈自戒をこめて、言葉と記憶の風化というより、言葉による体験を風化させたくないと思うのです。〉2021/03/15
モリータ
5
◆2021年3月平凡社ライブラリー刊。『目白雑録5 小さいもの、大きいこと』(2013年朝日新聞出版)の再刊。『日々のあれこれ 目白雑録4』(2011年同刊)のあとがきを冒頭に、「平成は終わる うやうやしく―令和に寄せて」(2019年5月朝日新聞掲載)を末尾におく(加えて平凡社ライブラリー版あとがき「決して古びない言葉たちによせて」と鈴木了二による解説も収録)。底本の初出は『一冊の本』2011年6月号~2013年5月号の連載(24回)で、「あとがきにかえて1・2」も収録。◆底本は既読だが記憶なし。2024/01/16
justdon'taskmewhatitwas
3
実質『目白雑録5』の文庫化だが身辺雑記ではなく震災後2年間のメディア評である。未曽有の災害に「言葉を失った」と言いながら平然と溢れた(カッコイイ)言葉たち。原発史の中の太陽の塔、歌枕「末の松山」、金子みすゞとtwitter詩人、「文学者の戦争責任」と〈原発を「許容していた」私〉、そして高橋源一郎の『非常時の言葉』etc. 次々と引用され傍点を振られ俎上に載せられる。それを痛快!と呼べる程優れた読者ではない自分はただただ冷汗をかきながら、浮つきから戻って「これでバランス取れたなあ」とか思っている・・・。2021/05/01
読書家さん#h0Jsr2
0
非常におもしろかった。2021/04/17
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