講談社文庫 湯煙りの密室

著者名：中町信【著】

講談社（2021/04発売）

• ISBN：9784062630139

内容説明

文体トリックの名手が読者に仕掛けた罠とは？　――ニセの大学合格通知で、人生を狂わされた受験生が、温泉地・指宿で殺された。人の出入りの途絶えた露天風呂から消えた、犯人とおぼしき人物は、どこへ行ったのか？　事件の真相をさぐる受験生の姉に、真実を告げようとした友人も、殺害される。事件の謎は、深まるばかり。文体トリックの名手が、読者に仕掛けた罠とは？

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[林 一歩]

これはイマイチ。プロットはともかく、いろいろ無理が有り過ぎです。

2014/01/25

[ふじさん]

思わず苦笑、しかし不思議と憎み難い茶目っ気を感じる一作。表題にまで冠して期待を煽った温泉浴場の密室状況については、現実に存在する事を承知の上でもやはり脱力。より強く興趣を感じたのは偶然車に乗り合わせた男女と、補欠合格を巡る偽電話の実相。良い意味で悪辣な発想の豊かさ、シチュエーション自体の面白さに加え、些細な切り口から少しずつ「その時、実際に何が起きていたのか」を解き明かしていくミステリ的な手筋が自分好みで楽しめた。恐らく著者の作品中でも優先度の高い一冊ではないが、さっくり読み通せる美点もあり娯楽性は充分。

2021/10/21

[schizophonic]

冒頭の仕掛けには見事に騙された。シンプルな仕掛けだけに、いざ騙されたと分かると衝撃も大きい。けど、これいまの若い人たちには分かりずらいかなぁという不安も。密室の謎も出てくるけど、丁寧に作りこまれているものの、かなり特殊な知識に基づいているので、ついてこれるかな？個人的にはある意外なものが伏線だったことに感動しました。

2012/01/31

[otis2222]

エヌ先輩との打ち合わせに合わせて 中町ワールドを一冊読む。 まあ密室やけど。 大学補欠合格のくだりだけ面白かった 中町ワールド度40 オヤジ度60

2023/04/12