内容説明
島田荘司、陳浩基、知念実希人、陸秋槎、林千早、石黒順子、小野家由佳の7名の作家によるアンソロジー。翻訳は『ディオゲネス変奏曲』や『元年春之祭』などを手掛けた稲村文吾氏。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪紫
64
陸秋槎さん目当て。最後まで読むと見事な黒百合( ̄ー ̄)ニヤリ。だが、「杣径」もかなり良い幻想的な百合ミスかつ反転具合も先人のリスペクトあふれる作品なことでこの本の中では一押し。「ヨルムンガンド」は最初読みにくかったけど構造も良かった。日本の新本格に影響を受けた華文ミステリは独自にとんでもないものを着々と産み出してるなと実感。なお、国内作家だとホワイダニットの納得さと人間臭さの面が印象深い「聞こえなかった銃声」で。2022/09/27
さっちゃん
47
島田さんによる、日中の若い才能を集めたアンソロジー。陳浩基さんと知念実希人さん目当てで読んだ。知念さんは天久鷹央シリーズだったけれど、短さのためかあっさりした印象。オチが想像できてしまいシリーズファンとしては少々物足りない。陳浩基さんはSF。理論物理学の「シュレーディンガーの猫」と時空移動がテーマで、難しいけれど面白かった。メモしながら再読したくなる作品。陸秋槎さん、林千早さん、石黒順子さん、小野家由佳さんは初読み。→2021/05/16
ヒデミン@もも
43
海外物はやっぱり翻訳が大事。知念さんのシリーズものらしいので読んでみたい。島田荘司さんの作品、文学的だった。2021/12/23
空猫
33
日本と中国の作家たちのアンソロジー。選者の島田荘司サンと陳浩基サン以外初読み。島田荘司サンは『進々堂世界一周…』みたいだし、ミステリじゃなかった。 陳浩基サンが別格。平行宇宙&シュレディンガーの猫をミステリ仕立てにした作品。こんな骨太な最初にあったので他が軽く見えちゃったかな。期待の若手作家の起用とすればそうなのか。2023/07/29
あっちゃん
33
島田荘司選の日華ミステリー作家の競演!私的には、どうもコレは日本人作家は負けてる(笑)熱量が違う!日本はライトミステリが売れてるせいかなぁ?まぁ、それを覆すほどのラストの御大の作品はさすがでしたわ( ̄▽ ̄)2021/07/06