内容説明
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わたしたちがなにげない散歩の途中で出遭う植物の数は、もはや計りしれない領域に突入しています。植物は“動かない”はずの生き物ですが、ヒトとモノの流れに乗って行き来し、その姿をも刻々と変えてゆきます。有史以来、世界中の植物をこれほど気軽に堪能できる時代はかつてありません。
本書では、「雑草」と呼ばれる身近な植物を中心に、よく目を凝らせばびっくりするほど美麗な姿から、不思議な名前の由来、恐ろしく多彩なバリエーション、ディープな生態までご紹介します。ほんの少しのムダ知識で、ご近所のなんてことはない道ばたや空き地も輝いて見えてくる、楽しき植物観察ライフをどうぞ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よこたん
54
“自然の世界に、少しずつでも目が慣れてくると、すぐに「おや?」と思うことが増えてくる。そして手持ちの図鑑で調べてみても、わからないものがなんと多いことか。” そこら辺に生えている草、としての認識から先へ行かないのは、結局よくわからないからなのかなと思う。何らかの手段でやってきて根を張って花を咲かせ、交配は時に不思議な方へ走っていく。管理された花壇の植物とは違い、たくましくないと生き残れないのだから。植物への偏愛度の高さに比例するように、文章も独特の味わい。とても熱い語りに、ほぼついて行けなくて申し訳ない。2021/09/27
tamami
50
筆者の住む田舎では、一歩玄関を出れば辺りには名も知らない雑草の茂みが広がり、元は田んぼの菜園には、タンポポやナズナ、イヌノフグリ等々が野菜の間近にまで迫っている。本書はそんな雑草たちに焦点を当て、サイエンスライターで園芸家でもある著者が、草花の特徴や種による違いの見分け方、分布と外来の歴史などを、ウイットに富む文章と、花や実の特徴をしっかり捉えた鮮やかなカラー写真と共にまとめたもの。種の分化に関する最新の情報や、植物の意外な生態が分かりやすく記されていて、身の回りの雑草を見る目が変わること必定です。2021/06/09
トムトム
29
いや、気持ち悪いぐらいに褒め殺し!しかし、それが嫌ではない♪道端に咲いている花(俗に言う雑草)、とても小さなお花。ルーペでじっくり見てごらんなさい。という本です。2022/10/01
光雲
2
雑草にある程度知識がないと、親近感持てず終わってしまいそうな一冊。ヒメジオン、オオイヌノフグリなど知っている雑草はともかく、ハマダイコンなど雑草でもほぼ見かけないものの説明が多くて、飛ばし読みになってしまった。2021/08/20
kaz
2
気になった雑草のみ飛ばし読み。いずれの生態も面白いが、逆に雑草で一括りにして良いのだろうかという気になった。図書館の内容紹介は『わたしたちの足元は、驚くほどの美と生命活動に溢れている-。道ばたや空き地でたくましくも小さな花や実をつける雑草たち、恐るべき進化を遂げた雑草たちの神秘、寄生で奇妙で無精な植物などを、カラー写真とともに紹介する』。 2021/05/13