新潮文庫<br> 愛さずにはいられない(新潮文庫)

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新潮文庫
愛さずにはいられない(新潮文庫)

  • 著者名:藤田宜永【著】
  • 価格 ¥1,155(本体¥1,050)
  • 新潮社(2021/03発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101197258

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内容説明

1960年代後半。芳郎は東京で下宿生活を送る高校生だ。酒や煙草、夜遊びに耽る毎日だが、その心には母への憎悪が深く影を落としていた。童貞を捨てた彼は性にのめりこみ、やがて運命の女、由美子に出会う――。無軌道な少年時代と実母との確執とを赤裸々に描き、「この作品こそ自分自身」と著者に言わしめた唯一の自伝的作品であり、遺された数多の作品世界の原点ともいうべき特別な長編小説。(解説・小池真理子)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

213
藤田 宜永は、新作中心に読んでいた作家です。先日読んだ小池 真理子のエッセイ「月夜の森の梟」の中で紹介されていた未読の本書を読みました。著者の自伝的早大学院性春冒険譚、高校生の時代だけで779頁なので、お腹一杯です。著者は当時モテたんでしょうね。小池 真理子の解説もGOODでした。 このレビューは、Ray Charlesの愛さずにはいられないをBGMに書きました♪ https://www.youtube.com/watch?v=YDqwmaI_IdU 改めて著者のご冥福をお祈りいたします。 【読メエロ部】2021/12/27

コジターレ

12
自伝小説。子供の頃には抗えない親からの支配や呪縛、それを根っことした女性との破滅的な関係、「理解してほしい」「愛されたい」という精神の希求。これらを自分の中で熟成し、落とし込み、小説にできるまで30数年の月日を要したのだろう。そのくらい親との確執、空虚感、理解されない寂しさは、重く人生にのしかかるものなのだろう。若い頃の体験とそれに付随する感情、母親との確執を語る人に対して一般常識の枠で説得しようとした日々の後悔、そして自身の親との確執などを思い出さずにはいられない、少々辛い読書だった。2022/10/28

としき

8
愛さずにはいられない!とても実の母子とは思えないくらい彼は母を嫌い憎んだ。そのエネルギーは何処から来たのか?彼は本当は母が好きで好きで堪らなかった。どうしてその母の胸に飛び込んで甘えればいいのか?わからなかった。その反動が母子の確執となり、憎悪に変わっていったのではないか?彼女に対する異常な愛情表現も、その母はが起因している。実現できなかった愛情表現を彼女に求めた。母の面影を彼女に投影したのではないだろうか?愛情と憎悪は背中合わせ!タイトル通り彼は母も彼女も愛さずにはいられなかった。自分も同じなのかも。2021/06/08

おさと

6
長かったーー!自伝とはびっくり。2021/06/20

Tomomi

5
なかなか重かったです。 やっぱり作家さんって凡人とは違う。。。 その後の成功がわかっているのでそれほどではないですが、少し後味の悪さが残りました。2021/07/01

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