内容説明
大人気「夜ふけに読みたいおとぎ話」最新巻はご存じ「グリム童話」。おなじみアーサー・ラッカムの美しい挿絵とともに、日本初訳作品や、ちょっぴり大人向けの残酷な物語を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケロリーヌ@ベルばら同盟
57
【第189回海外作品読書会】キリスト教は、古き神々を決して認めない一方で、民話やおとぎ話の類は、礼拝時に、教訓、例え話として用いる為、積極的に蒐集し、修道院の書庫には沢山のお話が眠っていました。グリム兄弟は、生涯を通じて、古き神々の土台の上に花開いた数多の物語を、丁寧に摘み、注意深く形を整え、童話という文学の美しい花束にして、世に贈り続けました。本書は、グリム童話の中から、動物が活躍するお話をよりすぐった一冊。アーサー・ラッカムの装画も素晴らしく、夜更けに少しづつ楽しむつもりが、一気に読んでしまいました。2021/09/26
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
15
『夜ふけに読みたいシリーズ』の最新版。グリムのおはなしの中でも動物たちが登場するものばかりです。 『 カエルの王さま、または鋼のハインリヒ / 白ヘビ / カレイの口が曲がったわけ / ミツバチの女王 / 天をめざす鳴きヒバリ / いさましいちびの仕立て屋 / ヘンゼルとグレーテル / 七羽のカラス / グリフィンの教え / 赤ずきんちゃん / 十二人の狩人 / 兄と妹 / オオカミと七匹の子ヤギ / 狐と馬 / 狐と猫 / ガチョウ番の女 / ハツカネズミと小鳥とソーセージの話 / ズルタンじいさん →2021/03/04
belle
8
まとまってグリム童話を読むのは久しぶりだ。アーサー・ラッカムの挿絵入り。赤ずきんの狼はじめ多くのお話に動物が必須の印象がある。あとがきによると、森鴎外はグリム童話を自ら訳して妻や子に聞かせていたそうだ。アンデルセン童話は岩波の文庫や少年文庫が手元にあるので時々読んだりするが、グリム童話集も欲しくなって来た。「いばらひめ」や「おどる12人のおひめさま」など単独の絵本は愛蔵中。~動物たちの~とあるので、動物が主人公かそれに準ずる話が集められているので「白雪姫」はなし。夜ふけシリーズも5冊目。 2021/03/04
ともブン
6
ブレーメンの音楽隊やハーメルンの笛吹男などはじめ、小品もたくさん。後味スッキリとはいかないお話も多いかな。それでもその時代や土地の物語として楽しめたらいいやと思った。 子供でも読めるように振り仮名がついているし、大人にも楽しめるように解説や後書きが充実している。グリム兄弟と日本の繋がりが興味深い。 動物には親切にするといいことあるかも 美しさは正義、醜い蛙も醜い心のお姫様も美しければハッピーエンド 末っ子はたいていうすのろだけど最後は報われる ってパターンが多いかな。 他のシリーズも読んでみたい2021/09/05
ヒサ子。
4
夜ふけシリーズも、もう五冊目。グリム童話なので、誰もが知っているような話はもちろん、初めて読む話も少なくなかった。解説で初めてしっかりグリム童話の背景を知りました。グリム兄弟、こんなに偉大な人たちだったとは。やっぱり私は「カエルの王さま、または鋼のハインリヒ」と「ガチョウ番の女」が好きだと、あらためて実感しました。。2021/04/01