集英社インターナショナル<br> 熊楠と幽霊(インターナショナル新書)

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集英社インターナショナル
熊楠と幽霊(インターナショナル新書)

  • 著者名:志村真幸【著】
  • 価格 ¥847(本体¥770)
  • 集英社(2021/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784797680652

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内容説明

知の巨人・南方熊楠は、熊野の山中での幽体離脱や、夢で父親に珍種の生えている場所を教わるなど、奇妙な体験をくりかえした。アメリカ留学時代には当時流行していた心霊術にも関心をもち、文献を買い集め、日記にも怪光を見た記述、予知めいたメモ、おかしな夢の記録が残っている。論考や雑誌記事には、世界各地の妖怪の比較、呪いや魔除け、幽霊、魂の入れ替わり、残虐な伝説についての文章が多数ある。それらの資料から、熊楠が幽霊や妖怪をどう考えていたのかを探ってみる、渾身の意欲作。サントリー学芸賞受賞後、第1作!

目次

第一章 幽体離脱体験
第二章 夢のお告げ
第三章 神通力、予知、テレパシー
第四章 アメリカ・イギリスの神秘主義と幽霊
第五章 イギリス心霊現象研究協会と帰国後の神秘体験
第六章 熊楠の夢
第七章 親不孝な熊楠
第八章 スペイン風邪、死と病の記録
第九章 幽霊や妖怪の足跡を追う
第一〇章 水木しげる『猫楠』と、熊楠の猫

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

85
図書館の新刊コーナーで見つけて。博物学、民族学の南方熊楠は、心霊現象の体験者だった。幽体離脱を経験し、夢のお告げや神通力、心霊現象を研究していた。水木しげるが熊楠に心酔していたことも含めて論じている。熊楠の新たな一面を知る。また、熊楠一家が全員、スペイン風邪にもかかっていたらしい。今の時代、熊楠を見直すのも面白い。2021/03/01

HANA

77
南方熊楠の遺した文献の中からオカルト関連に関するものを紹介した一冊。熊楠は一時期全集買うくらい嵌ったのだが、当時文体にギブアップする事が多かったので、こういう形でまとめられたのはありがたい。内容については兎に角興味あるものばかりで一気読み。幽体離脱関連や夢について、さらには当時欧米を席捲した心霊学など、多岐に渡って紹介されている。このご時世らしく流行病関連もあり。熊楠自身が体験した内容はまた凄いし、ブラヴァッキー夫人のこき下ろし方は兎に角痛快だし。南方熊楠という巨人の新たな一面を教えてくれる一冊でした。2021/07/09

榊原 香織

75
シャーロック・ホームズの時代のロンドンに遊学。心霊大流行りの時代。 水木しげるが熊楠の漫画描いてる。 妖怪の一種に見えたんだろうってw  自分の話をかなり盛る人だったので、どこまでほんとか分かんない。 2022/09/01

kk

19
明治・大正・昭和を闊歩した、在野の巨人、南方熊楠。本書は、その熊楠の超常現象に対する見方や、彼自身が遭遇したとする神秘体験などを紹介するものです。欧米でも我国でも、神秘主義的なものが一世を風靡する中、熊楠が、良くも悪くも、いわば「時代の子」として振る舞っている様子が見て取れるように感じました。この本、何を伝えたいのか正直言ってちょっとよくわからないところもありますが、少なくとも、この手の話が好きなkk的には、けっこう楽しめました。2021/06/23

スプリント

12
熊楠と心霊現象との関わりよりも猫とのエピソードが印象の残った。2022/09/25

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