ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 殺人記念日

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ハヤカワ・ミステリ文庫
殺人記念日

  • 著者名:サマンサダウニング【著】/唐木田みゆき【訳】
  • 価格 ¥1,386(本体¥1,260)
  • 早川書房(2021/03発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 360pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784151844515

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内容説明

ふとしたことで人を殺し、その隠蔽という共同作業を経て夫婦円満となった「わたし」と妻。ふたりはもはや殺人を楽しむようになり次なる獲物を求めていた。そんなとき、隠したはずの被害者の死体を警察に発見されてしまう。そこには妻のある秘密があった──彼らは十八年前の連続殺人事件の犯人に罪をなすりつけようと画策するが……数多くのミステリ最優秀新人賞にノミネートされ、国際的ベストセラーとなったサスペンス

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のぶ

95
殺人を扱った作品だが、軽妙な文章で陰湿さもなく、淡々とした語り口が面白かった。主人公は語り部の“わたし”と妻のミリセント。ふとしたことで人を殺し、その隠蔽という共同作業で夫婦円満となった二人は殺人を楽しむようになっていった。そんな状況が繰り返される中でほころびが生じ、被害者の死体を警察に発見されてしまう。この本はある種のホームドラマだが、前半の200ページあたりまでは動きも少なく、普通の家族の話だったが、その後、物語が動き出してからは目の離せない展開になった。アイロニーに満ちたミステリーの傑作だと思う。2021/04/22

ナミのママ

66
「シリアルキラーの夫婦」という帯に反して前半はホームドラマを見ているよう。ゲートコミュニティで暮らす4人家族の一家はお金の心配をしたり、子供に振り回されたり。ただ一つ、夫婦には殺人の過去がある。主人公の「わたし」は殺人犯ではあるものの小心者のところが面白い。ストーリーが動き出すのは後半になってから。不穏な気配が膨らみ、あらゆる歯車がずれていく。結末がまったく予想できず最後まで楽しめた。2021/05/05

オーウェン

62
フロリダに住む夫婦の妻が悩まされていた姉を勢いで殺してしまう。何とか死体を片付けるが、夫婦ともに殺人をする楽しみを覚え始め、その死体を出所してくる連続殺人鬼のせいにしようとする。普通は夫や妻に隠して殺人にと勤しむ類いはあるが、夫婦共にというのは中々ない。2人の子供に対しても秘密であり、夫が女性に忍び寄っていく過程もリアル。順調に遂行するが、殺人鬼の顛末から意外なラストへと持っていく。この捻りが面白く、娘の病気やナイフにピストルなどが伏線となって最後に繋がっていく。デビュー作らしく、次作も読んでみたくなる。2021/06/08

momi

42
一見ごく普通の夫婦…子供も二人…夫婦円満!!なのに…夫婦で殺人を楽しむようになって…!!映像化が予定されている国際的ベストセラーにとなったサスペンス小説!!いや〜とにかく長かったですが…何故、この夫婦は殺人を楽しむようになったのか…ひっぱってひっぱってたどり着いたところは…信じられない結末でしたッ!!ラストは目がまわるような怒涛の急展開です!2021/03/25

うまる

40
殺人の隠蔽という共同作業が、家庭円満の秘訣であるサイコパス夫婦の話。順当にいけば捕まって終わりかなと思いましたが、ラスト100ページからは、そうきたか!という展開で面白かったです。少々クセがあるけど主人公がベタ惚れの妻の描写を中心に、過去を織り交ぜながら進む構成。この部分が結構長いのですが、この一連の話を読んでこそ、終盤の逃れられない怖さが伝わってくるのが巧いです。不謹慎な話だけど凄惨なシーンが無いし、家庭のために奮闘する主人公はコメディっぽくもあるので、楽しく読めるサスペンスたと思います。オチも最高♪2021/07/29

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