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内容説明
プロ野球を見れば、いまのビジネスがわかる――。少子高齢化に伴う「野球離れ」が進み、これまでのようなビジネスモデルでは経営が立ち行かなくなったプロ野球。今後、コロナ禍により、深刻な経営難に陥る球団が出てくる可能性もささやかれている。だが、指をくわえて待つわけではない。かつてのチケット販売を主体とした収益構造から脱却し、独自のカラーを活かして経営を行なう「稼ぐ球団」が存在感を示している。エンタメ施設の運営に乗り出した福岡ソフトバンクホークス、“異色の”新スタジアム建設を進める北海道日本ハムファイターズの狙いとは。さらに、映像権の販売やグッズ展開に汗を流す元プロ野球選手たち……。本書では、パ・リーグ球団を中心に、ファンを魅了し、収益を確保するビジネス戦略を解説するだけでなく、そこに携わる球団スタッフの働き方・生き方にもスポットを当てる。現場を訪れ、当事者の生の声から浮かび上がったプロ野球の課題と新たな可能性とは。野球ファンはもちろん、日々バッターボックスで勝負に挑んでいるビジネスパーソンにとって「希望の書」となるビジネスノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おいしゃん
24
日ハムや西武のボールパーク構想や、球団広報のSNS戦略、中日の松坂グッズの仕掛け、オリックスの攻めるファンサービスなどなど、野球ファンにとってはどの章から読んでもとびっきり面白い一冊だった。以前ガラガラの東京ドームで日ハムを応援していた身からすると、どの内容も隔世の感があり、こういったファンサービスの向上は嬉しい限りである。2023/07/23
koji
21
プロ野球にとってコロナ禍は大きな転機になりました。入場制限等から収入の3割強を占める入場料が激減しビジネスモデルが崩壊しました。その中にあって、ビジネスとしてのプロ野球は何を目指すべきか。本書は、モデル再構築に挑んできた球団、関係者の苦闘の内側を描くノンフィクション。キーワードは、街起こし、SNS、人の再生。これは、WBC効果とコロナ収束でV字回復した今こそ考えるべき最も大きな視点と思えます。ただ、その中心は(進取の精神にとんだ)パリーグばかり。セリーグ頑張れ!そして10年先を行くMLBを追い越しましょう2023/06/15
マッちゃま
19
どうやってプロ野球団は稼いでいるのか?それを紹介する内容。球団は親会社の広告塔で節税対策、少々の赤字なら補填してる時代は終わった。単体で黒字経営していく為に様々なカタチでアプローチする。球場、周辺地域、球団映像、SNS、ファンクラブの顧客管理、グッズ売り上げと戦略も色々。その戦略に携わるのは元選手だったりと驚きもある。楽天の震災話は胸に熱い物が込み上げてくる。今、コロナ禍で落ち込んだと思われる収益。非接触が叫ばれファンに直截的なファンサービスが行い難い中、また新たなファンビジネスは生まれていくのだろうか?2021/05/29
ま
18
同じ球界でもモデルは一つじゃないんだなという印象。巨人ありきの市場の奪い合いの頃には考えられなかった企業努力の数々。在京在阪球団が地方に移転しだした時代が契機になってると見える。元選手がビジネスマンとして再び活躍する姿も熱い。2022/01/07
フク
14
#読了 球春到来。 我らが和子さんが取材を受けたということで読んだ。球場を使った事業という考え方は今まで持っていなかったのでウロコがポロポロ。 パの事例は6球団全てというのはパリーガーとしてとても嬉しかったが、ドラゴンズのみだったセ界のことももっと知りたい。 図書館2023/02/05