内容説明
国産スーパーコンピュータ「京」が「2位じゃダメなんでしょうか」と槍玉に挙げられてから十数年、世界一に輝いた国産スーパーコンピューター「富岳」。新型コロナ対応で注目の的だが、真の実力は如何に? 「電子立国・日本」は復活するのか? 新技術はどんな未来社会をもたらすのか? 莫大な国費投入に見合う成果を出せるのか? 開発責任者や、最前線の研究者(創薬、がんゲノム医療、宇宙など)、注目AI企業などに取材を重ね、米中ハイテク覇権競争下における日本の戦略や、スパコンをしのぐ量子コンピュータ開発のゆくえを展望する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kiyoshi Utsugi
32
スパコンの計算速度を競う世界ランキング「TOP500」で2020年6月に発表されたランキングでトップとなった富岳。その後、2020年11月、2021年6月、2022年11月とトップを取ってます。 本書の中では、米中の開発が遅れているので、しばらくは安泰かもというようなことが書かれてましたが、先程Wikipediaで見たら、遅れると言われていた米国の「フロンティア」が2022年6月のランキングではトップになってました。 ただ、科学技術立国として、早く復活して欲しいという思いは、より強くなりました。😀2022/12/07
奈良 楓
19
【とても良かった】・ コンピューターの業界にはいないが興味はある、そういった私には良書。 ・ 富岳の実力はもちろんですが、インテルやアーム、AMD社などの技術の立ち位置が良くわかった。 ・ 富岳を利用する側の研究者のインタビューが面白かったです。結構忖度なくものを言っていると感じました。 ・ 量子コンピュータは相変わらず理屈がわかならないが、著者もわからないらしく安心しました。2021/06/05
あきひと
4
富岳ではコロナ関係で飛沫の飛び方を解析したことくらいしか知らなかったが、ウイルスにくっつく化合物(薬)を分子レべルで運動シミュレーションし、あのアビガンがくっつきやすいことを検証したことなど、進化がすごい。電磁気の動解析をするのにSPARC解析サーバーにメモリを1000万円分搭載した30年前と異なり、ARMコアを使っていてユーザーフレンドリーだし、1兆分の1秒間隔の動解析で精度が実用レベルまで向上している。薬の研究はスパコンでやる時代になった印象。ハード開発に先端研究が動いているというのも新鮮な驚きです。2021/06/21
脳疣沼
2
本書を読むと、日本もまだまだ捨てたもんじゃないと思うのと同時に、国力の衰退も感じざるを得ない。日本がなかなか厳しいのは、著者が必死に明るい展望を描こうとしている一方で、インタビューに答えている技術者らは、かなり冷めた見方をしているところに表れていると思う。まあしかし、それでもスパコンで一位をとったことは二位になるよりも素晴らしいことではないか。2022/06/24
茶屋博紀
2
暗い話題が多い中、日本のエンジニアとしては勇気づけられる。2021/08/18
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