創元SF文庫<br> この地獄の片隅に パワードスーツSF傑作選

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創元SF文庫
この地獄の片隅に パワードスーツSF傑作選

  • ISBN:9784488772024

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内容説明

異星種族との戦いの最前線で、いつ果てるともしれない激戦を続けている小隊。そこへ司令官のマクドゥーガル将軍が前線視察にやってきて……(この地獄の片隅に)偵察任務中に攻撃を受け、深刻な傷を負って外傷ポッドに収容された兵士マイク。医師アナベルが遠隔通信により彼を救おうとするが……(外傷ポッド)パワードスーツ、パワードアーマー、巨大二足歩行メカ――ジャック・キャンベル、アレステア・レナルズら豪華執筆陣が、古今のSFを華やかに彩ってきたコンセプトをテーマに描く、全12編が初邦訳の傑作書き下ろしSFアンソロジー。【収録作】「この地獄の片隅に」ジャック・キャンベル/「深海採集船コッペリア号」ジュヌヴィエーヴ・ヴァレンタイン/「ノマド」カリン・ロワチー/「アーマーの恋の物語」デヴィッド・バー・カートリー/「ケリー盗賊団の最期」デイヴィッド・D・レヴァイン/「外傷ポッド」アレステア・レナルズ/「密猟者」ウェンディ・N・ワグナー&ジャック・ワグナー/「ドン・キホーテ」キャリー・ヴォーン/「天国と地獄の星」サイモン・R・グリーン/「所有権の移転」クリスティ・ヤント/「N体問題」ショーン・ウィリアムズ/「猫のパジャマ」ジャック・マクデヴィット/解説=岡部いさく/イラスト=加藤直之

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

徒花

132
まあまあよかった。サブタイトルのとおりで、人が着込んで動き回るパワードスーツをテーマにしていろいろな人が書いたSF短編集を詰め込んだ一冊。なかなか玄人好みの面白いテーマ。内容は戦争とかバトルものもあればラブロマンス的なやつもあり、ハードボイルドちっくなものもある。あんまり小難しい話もないので、気軽な気持ちで楽しめた。ただ、そんなに印象に残るような話もなかったなあというのが正直な印象。個人的には嫌いじゃないけど、積極的に人にすすめるほどでもない。2021/06/24

buchipanda3

119
パワードスーツを題材にしたSF短編集。探査とか色々な用途があると思うが、パッと浮かんだのは人が搭乗する装甲メカ。表題作はまさにそんな感じで、さらにAIの支援付き。クソッたれな戦場をアーマーと共に駆け抜ける乾いたシニカルさがある1本。「ノマド」は人と融合する知性体のラジカルアーマーが主人公。人よりも心がハードボイルドで渋い。「外傷ポッド」は実際に製造されそう。他にも戦闘ばかりではなく、日常生活でもアーマーを装着し続ける発明家の恋の話や宇宙ステーションの猫の話など多彩。各篇の扉絵がまたいい味出している。2021/03/23

Panzer Leader

74
乗員搭乗型巨大ロボットを含まないパワードスーツ物というこんな狭い分野で短編集が成り立つんかいとの思いも吹き飛ぶバラエティ豊かなSFアンソロジー。決してアーマーを脱がない天才発明家と暗殺者の攻防を描く「アーマーの恋の物語」も良かったけど、スペイン内戦末期に登場した一人乗り高性能戦車を巡る物語「ドンキ・ホーテ」は戦車好きには堪らない作品でした。2022/09/04

sin

64
キャンベル・兵士はつらいよ!ヴァレンタイン・物語の断片。ロワチー・A“愛”アーマーノワール?カートリー・愛は盲目。レヴァイン・技術者は責を負い、無法者は体制のせいにする。レナルズ・アイデンティティーの混同?ワグナー&ワグナー・理念と現実は違う。ヴォーン・スペイン内乱は国際的な新兵器の実験場、第2次大戦の予行演習と呼ばれた。現在進行形の侵略戦争は❗グリーン・そぐわない描写、安易な結末。ヤント・自立への一歩。ウィリアムズ・気取り屋とツンデレアーマー。マクデヴィット・猫救出大作戦!解説はパワードスーツ進捗情報。2022/06/07

ひさか

51
2012年3月米国で刊行されたArmoredの23編から12編をセレクトし、翻訳したものを2021年3月創元SF文庫刊。多彩で、いずれも面白い。岡部いさくさんの少しズレがあるような解説が楽しい。2022/06/22

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