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内容説明
豊かな現代に生きるはずの私たちが将来への不安や焦りを感じている根源的な理由の一つは、人生そのものが大きな負債(借り)を返すために成り立っているからである、と言うことができる。(中略)私たちはこの本で、違う新たなストーリーを提示したい。(中略)つまり、ネガティブからポジティブへの反転である。(プロローグより)いま、私たちが発明すべき「新しいストーリー」とは? 経済学の論客2人と不安定ワーカーが問う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おおにし
19
(読書会課題本)資本主義脱却への道は、国民中心の貨幣制度への抜本的改革というハード面だけでなく、我々の意識改革もセットで行う必要があることを理解した。例えば「国の借金」「財政規律」などの政治用語や「働き方の多様化」「選択の自由」など一瞬ポジティヴに聞こえる用語の中に、資本主義を維持するために我々を縛っている”呪い”がこめられていることに気づく必要がある。しかし、新書のページ数では説明不足な部分が多かった。特に資本主義脱却後の社会のイメージがまったく伝わってこなかったのは残念。続編を望む。2023/01/17
Mc6ρ助
16
『・・中央銀行の持つ国債が返さなくていいものだと公衆に正しく認識されないかもしれないと・・。そして・・ターナーが提案しているのが、日銀保有国債の一部を、無利子永久債に転換して事実上消却せよという・・での提案である。同様の提案は、・・ニューケインジアン側と見られるジョセフ・スティグリッツも・・。すなわち・・当面現実的に可能な不況対策としては、ニューケインジアンの発展バージョンの左派と、信用創造批判派の政府通貨論との間には、実質的違いはない・・。(p155)』国債は返さなくてよいものだと正しく認識しよう!!2022/03/14
Tenouji
13
川崎じもと応援券の流通量、銀行の信用創造って今も機能しているか、と疑問を持ち、映画MATRIXを再度観なおした私には、とてもタイムリーな内容だったw。後半は個人の幸せまで言及しているので、幅広い内容だが、基本は「設備+人」への企業投資中心で社会が成長する段階は終わったのか、という印象と、「デジタルテクノロジ+金融」の力を持った組織や個人が、どんどん富んでいき、それ以外の個人は流動性と孤立化の波にのまれていくという現代資本主義のイメージが理解できた。2021/03/19
belalugosi6997
11
「この人の本が読みたい」という著者に出会う。今年は高橋真矢、楽しく読んだ。驚愕は「信用創造廃止論」である。但し読むと銀行の特権で格差の温床の無から貨幣を発行できる信用創造がダメなのだ。信用創造は中央銀行だけに止め、格差縮小せよ。中央銀行は金融機関の奴隷で、国民のためにないと嘆く。 「選択肢の自由」は幸せか?お金だけが幸せではない。だが今日の社会問題はお金によって解決できるものである。貧乏人が「お金だけが幸せではない」は説得力がない、お金を持った幸せを知らない。選択肢の自由が言えるのは持つべき者だけ。ベスト2021/07/30
JUN
9
自分には少し難し過ぎた。2023/06/19