&books<br> アンオーソドックス

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アンオーソドックス

  • ISBN:9784777827466

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内容説明

《共感の声、続々! 》
これは“わたしたちの物語。「生きづらさ」を抱いているすべての人へ
NY Timesベストセラー! NETFLIX「アンオーソドックス」原作
自由と自立を求め、閉鎖的なユダヤ教超正統派〈ウルトラ・オーソドックス〉からの脱出をはたした勇気ある女性の回想録。


西加奈子(作家)
『心から信じられるものがある人は強い。
デボラのように、それが与えられたものではなく、
みずから選びとったものである場合はなおさら』

花田菜々子(HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE店長)
『痛快でいて爽快な読後感。
本がもたらす力を実感させる回想録』

佐貫聡美(紀伊國屋書店 和書販売促進部)
『最も困難だった時期に彼女を救ったのが物語(本)だった
というのは、書店員としても勇気づけられた』

『「この本は殺された彼女の遺言だ」という言葉に、
パーンと胸を撃ち抜かれた』
――羽原由記(レビュアー)

『デボラの不自由さ、屈辱、そして反抗心。読み進むにつれ、
昭和の片田舎に生まれ左利きであることを揶揄され、
「赤毛のアン」に跳躍する未来を読んだ少女だった私が顔をもたげてきた。
これは、人種や性別を超えた「わたしの物語」だ』
――田中美紀(教育関係者)

『当たり前は決して当たり前ではないのだ。
自分らしく生きることの素晴らしさを実感できる作品である』
――やまと(図書館関係者)

2009年秋、23歳のデボラ・フェルドマンは、ニューヨークにあるユダヤ教超正統派〈ウルトラ・オーソドックス〉のコミュニティと決別した。
幼い息子とわずかな持ち物だけを車に乗せて……
そのコミュニティでは、正しい服装、言葉を交わす相手、読んでいい本まで、すべてが“しきたりで決められている。
英語を使うことは禁じられ、女性は人前で歌うこともできず、結婚後は髪を剃ってカツラを被ることを強制される―――。
幼いころからジェイン・オースティンなどの小説を隠れて読んだデボラは、自立心に富んだ登場人物たちに触発され、自由な生き方を思い描くようになるのだが……

不自由と監視の目から逃れ、自由と自立を求め、コミュニティからの脱出をはたした勇気ある女性の回想録

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆのん

85
衝撃的な本。静かで控えめな文章の中から自分が自分でいる事の力、自由への強い渇望が心の中へ力強く入ってくる。生まれながらにしてユダヤ教のコミュニティで暮らし、その教えの元で生活してきた著者。愛を感じる事も、心に平安が訪れる事も無く過ごした子供時代。結婚して出産し、大学に通いシングルマザーとなる。憧れの外の世界とはいえ、世俗的な事は何も分からず、頼れる親族もいない中であっても真の幸せを掴もうとする強さ、そして過去の自分を受け入れバッシングにも負けずに声を上げる強さは凄まじい。沢山の人達へのエールとなる本。2021/03/05

はやしま

33
NYのユダヤ教の超正統派コミュニティで生まれ育った女性の回想録。両親に問題があり敬虔な祖父母のもとで育てられる。子どものころや結婚前は、葛藤はあってもコミュニティにいることの安堵感も窺え、超正統派の日常や宗教行事の描写も楽しそうなところも。17歳でお見合いし19歳で子供を産むが結婚生活に違和感を覚え、大学に通い、離婚し、ユダヤ人コミュニティを飛び出す。その時間は子ども時代の回想とは異なるスピード感があった。書くことで彼女自身が救われているようだった。ネットフリックスで配信されたというドラマ版も見てみたい。2021/08/08

りらこ

28
主人公が育った環境は、信仰を持ちその価値観のなかで生活をすることを良しとし、はみ出した考え方を良しとしない、はたからは極めて特殊だと断罪しても良いほどの前近代的だ。 その価値観からの脱出は、主人公が本当の意味で自立することで、環境や過去との訣別=遺書と述べられている。 自分が知らない世界で、そのようななかで窮屈な思いをしている人たちがいることは、想像にかたくない。しかし現実として向き合うことから私たちは逃げているのではないか。何もできずに眺めているだけの存在である自分にも絶望感を持った。 2021/06/29

tom

24
ブルックリンに住むユダヤ教超正統派ハシド派の女性の手記。家族と家族を取り囲む閉鎖的社会システムからの脱出の記録。女は穢れている。女は男に従うもの。産む機械。英語は穢れた言語。読むのは禁止。学校で習うのはヘブライ語。結婚は親が決める。髪は不浄、結婚したら剃り落とし、カツラをかぶる。信仰の篤さ(極端さ)と経済力によって、社会的ランクが決まる。そして周囲の目を気にしなければならない暮らしがある。著者はこの社会から無事に脱出したけれど、家族・親族は、彼女を身内の恥、堕落した人と非難する。そういうものだろうと思う。2023/04/15

だいだい(橙)

24
小説ではなく、著者の半生を描いた実話。ニューヨークのブルックリンに正統派ユダヤ教徒たちが住むコミュニティがある。戒律の厳しいコミュニティで祖父母に育てられ、17で見合い結婚することとなったデヴォイラ。叔母や祖母という周囲の女性が当然のように戒律に縛られた人生を生きていく中、彼女は祖父母を敬愛し、神への信仰は持ちながらも自由を希求する。現代のアメリカにこんなコミュニティがあることへの驚き。そこを離れて内情を暴露した彼女に対するコミュニティの仕打ちは想像するに余りある。彼女の勇気に拍手を送りたい。2021/04/17

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