内容説明
余命わずかな老人のために、天空語で書かれた日記を読んでやってほしい。天空族のセイジはその依頼を受けることに。しかし、訪れた山の屋敷には、ある家族を襲った哀しい事件の真相と、天空族の秘密が眠っていた。過去を打ち明けないまま消えていこうとする龍と、さまよう少年の亡霊を救うために、セイジはある決意をする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぽろん
39
ファンタジーノベル大賞の優秀賞。天空族のセイジが訪れた人里離れた別荘に、彼女しか見えない龍と少年の幽霊。そこで明かされる真実に驚きながらも、彼らに寄り添っていくセイジが好き。彼女が幸せに過ごせますように。2021/04/19
信兵衛
26
山、セイジ、龍、ユッカ、植物・・・本来交わることにないものが交わる、そこに清涼さを感じるのは私だけでしょうか。2021/04/12
kosmos
21
特有の言語を持ち、多数派の大和族とは見た目も異なる少数民族・天空族の女性が主人公。しばらく部屋に閉じこもっていたある日、亡くなった天空族の奥方が遺した日記を翻訳してほしいという依頼を受けて余命わずかな老人のお屋敷に滞在することに。生きる気力を失っていた彼女が、お屋敷の人々や彼女にしか見えない者たちと過ごす日々の中で少しずつ変わっていく。独特の世界観のお話だけど、設定がスッと入ってきて読みやすい。ラストも爽やか。面白かった。2021/08/12
一五
10
書名で手にしたらファンタジー大賞だった。 黒髪 緑っぽいオリーブ色の肌 蜂蜜色の目 天空族。↑アバターに変換されてしまう。故郷、生き甲斐をなくした普通の女性なんだけどね。龍にあったり、植物にやられたり ジタバタしつつ活性していくのが “ガンバレ!”になる2022/10/14
ふみ
10
緑色の身体の天空族の娘が、他の人には見えない龍と子供と話たり、日記を読み聞かせたりする話。何でも有りのファンタジーは私には合わないと思う。評価C+2022/06/01