内容説明
王家の血を継ぐ15歳の少女、翡翠命は卑弥呼となることを決意する。「唯一を望む者(御真木)」と「唯一を望まねばならぬ者(翡翠命)」、そして「唯一である者(曹叡)」の欲望と信念が交差し、新たな時代の幕開けを描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
49
邪馬台国を舞台にしていました。卑弥呼絡みではあるのですが、どうもライトノベルの範疇をこえず、歴史を題材にした割には残念な感じがします。2021/07/01
はじめさん
22
第二弾。一作目と、かなり表紙絵の雰囲気変わりましたね。/ 大陸にルーツを持つが、神話を取り入れ自らの侵略を正当化する天孫と大和。故郷を滅ぼされ、倭(九州)に逃れて対抗勢力を組織しようとする火神子。東から迫る大和に対して、小国同士が争う倭をまとめあげるのは至難にして至急の命題。伝説の老将を味方に引き入れれば、少女とあなどる他の国も声を聞いてくれるかもしれない。大陸の皇帝のもとに、先に金印を届けた勢力こそが、この国の真の覇者に…? 天孫は皇帝の下につくつもりはなく、火神子もまた従属するつもりはない。独立せよ!2021/05/30
ハニワ
3
火神子の続編。卑弥呼の存在にははいろんな説があり、中でも巫女的女王のイメージが強いですが、戦いの悲劇の中で女王に成長をしていくというのが楽しめますね。卑弥呼を題材にした長編時代小説ってあまりないので、長く卑弥呼の一生を書いてもらいたいですね。初読み作家さんでしたが、まだ若手の作家さんですし、ライフワークとして作品つくりに繋げてもらいたいです。2022/01/05
ゆの字
3
卑弥呼なんて、手垢のついたネタだと思いながら読んだら、とんでもない物語だった。これから決戦!というところで終わっているので、続きが出たらまた読もうと思うくらいには面白かった。でも、登場人物が多い上に読み方も独特だから、人間関係まで把握するころには物語が終盤にさしかかっていた。あと、日常で見かけない漢字にはルビが欲しかったし、文章がやたら細切れだなと思ったら、作者さんがまだお若いということで納得。ほかにもいろいろ気になる点はあるけど、これからが楽しみな作家さんだと思った。最後に……左智彦ぉぉぉぉっ!!2021/04/13
るゐ
1
人ならざる者の頂へ至り、雌雄を決する。大和王権と邪馬台国を互いの勢力が様々な思いをもって築きあげ、最後の時を迎えるまでのドラマがいい。2021/10/05