内容説明
恋愛、陰謀、憎悪、邪念。バスティーユ監獄での出会いが騎士と毒薬使いの運命を変えていく……。十七世紀のパリで繰り広げられる歴史浪漫譚。エミール・ガボリオの“幻の長編”を完訳!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
113
150年前(19世紀半ば)に書かれた18世紀のパリを舞台にしたミステリ。若さ、無謀な恋愛 、不倫、牢屋、復讐…、デュマの国だなあ。残りページ数が少なくなってくると、登場人物達がどんな行動をとるのかハラハラさせられた このつづきが出るのなら、彼らはどうなっていくのか読みたいな。2020/07/12
Naoko Takemoto
10
物語みたいなできすぎた話やなーと思ったら、あ、これ物語やった..と思い起こさせられた不思議な小説だった。なんだか妙に引き付けられて一気読み。創論海外ミステリもいよいよ岩波の赤帯と肩を並べるフランス文学に手を出した感。内容は単純だが、恋心や何もかもを大仰にくさくさに表現するフランス魂がたまらなく好きだ。最後は尻切れとんぼな感じだが、各自含んでくださいというところなのか。2020/08/20