コルク<br> 覇王の神殿 日本を造った男・蘇我馬子【電子特典付】

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コルク
覇王の神殿 日本を造った男・蘇我馬子【電子特典付】

  • 著者名:伊東潤【著者】
  • 価格 ¥1,936(本体¥1,760)
  • コルク(2021/03発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784267022753

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内容説明

蘇我氏VS 物部氏の骨肉の争いに、推古天皇を中心とした愛憎劇。
功罪半ばする日本最古の“悪役” 蘇我馬子を描く古代史浪漫小説、誕生!


【電子書籍特典】
予防医学研究者 石川善樹×編集者 佐渡島庸平 対談
「伊東潤の小説の面白さについて語る」

「伊東潤の小説は時代を超えて残る」―。
予防医学研究者である石川善樹氏と、伊東潤が所属するエージェント、株式会社コルク代表・編集者 佐渡島庸平。
旧知の仲であるふたりが、伊東潤の小説の魅力について大いに語ったYoutubeチャンネルの回を対談テキストにて収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

旅するランナー

232
蘇我馬子による、権力闘争・国家構築が描かれます。仏教国家作りや鉄の供給源としての朝鮮半島との関係を背景として、蘇我vs物部による主導権争い、馬子ー推古ー厩戸王子体制と確執などが、とても興味深い。日本史で学んだイメージとはかけ離れた、この時代の激しく血生臭い人間模様が臨場感たっぷりに迫ってきます。厩戸王子の豪傑ぶりも新しいです。聖徳太子の1400回忌にあたる、今年2021年に読むと、また感慨深いものがありますよ。2021/07/02

とん大西

137
多分一番古い時代の歴史小説を読んだのだと思います。「645(ムシゴ)メ作る大化の改新」から遡ること百年弱。大和国の静謐に全てを捧げたキングメーカー蘇我馬子の生涯。新興の仏教こそが国家安寧の礎と信じ、繰り返す政争と暗闘。それにしても内憂外患…。天皇や廷臣と政策をめぐる激突、新羅や隋の侵略の脅威。後の幕末や室町の政治情勢の混沌のよう。この時代のことは殆ど無知でしたが、見事な筆致で日本の分岐点を映してくれたもんだと感服。推古天皇との叶わぬ恋、聖徳太子との確執…。古代のカリスマでしょうか…馬子、ドラマチックです。2021/03/28

のぶ

96
伊東さんの歴史小説は相当数読んでいるが、飛鳥時代ほど昔の作品は初めて読んだ。日本史の授業で習った史実を物語として読む事ができて堪能した。日本がまだ国としての体を成していなかった時代に、その礎を築いた人物として、蘇我馬子は大きな役割を果たしていたことがよく分かった。この時代の登場人物は関係が分かり辛いが、巻頭に相関図が記されていて、混乱することなく読む事ができた。ドラマチックだったのは、政敵たちとの死闘や推古大王と厩戸王子(聖徳太子)との愛憎の部分。自分の歴史の知識が一つ深いものになった。2021/03/25

パトラッシュ

76
短すぎるの一言。せっかく蘇我馬子の生涯を扱うのならば、もっと若い頃から様々な経験や失敗を重ねる姿を描けば面白いのに。物部氏との権力抗争を通じて政治的才能を磨き、大和朝廷の実質的支配者になるプロセスこそ書くべきだった。性格面も朝廷や天皇に対する遠慮から実権を奪われるなど、副題にある「日本を造った男」というイメージが感じられないのだ。崇峻天皇や厩戸皇子暗殺という大事件も周囲の勧めに流されたり暴走を容認する形で、とうてい大政治家とはいえない。せめて『茶聖』ほどの量で、容赦なく権力をめざす男の肖像が読みたかった。2021/04/18

レアル

44
蘇我氏の中でも最も活躍したとされる馬子。悪役というレッテルを張られる事が多い中、ここに登場する馬子は悪知恵は働くものの仏教への普及に努力を惜しまい、かつヤマトの国を治めるために懸命に働く好印象の人物として描かれている。そして馬子の時代、推古天皇と厩戸皇子が表舞台で活躍するが、馬子と厩戸皇子の確執を描く物語が多い中、こちらは推古と良い中でありながら確執を持たせて進むといった物語が興味深い。この時代の外交背景にある高句麗、百済、新羅三国との関係も綿密に描かれていて読み処が満載。楽しい読書だった。2022/11/30

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