ハヤカワ・ミステリ<br> マハラジャの葬列

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ハヤカワ・ミステリ
マハラジャの葬列

  • 著者名:アビールムカジー【著】/田村義進【訳】
  • 価格 ¥2,530(本体¥2,300)
  • 早川書房(2021/03発売)
  • 蝉しぐれそそぐ!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~8/3)
  • ポイント 575pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150019655

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内容説明

1920年6月、英国領インド東部に位置する藩王国サンバルプールの皇太子がカルカッタで暗殺された。インド帝国警察のウィンダム警部は、皇太子と同窓生だった相棒で同居人ののバネルジー部長刑事と共に真相を追いサンバルプールへ赴く。だが、王宮の独特な慣習に翻弄されて捜査は難航。しかも、さらなる暗殺事件が起こり、背後には英国諜報機関の影が……歴史ミステリの傑作シリーズ第2弾。ウィルバー・スミス冒険小説賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

101
植民地インドが舞台のミステリ第二弾。目の前で藩王国の王太子を暗殺されたウィンダムとバネルジーが、プライドを賭けて真相究明に乗り出す。マハラジャ一族の豪奢な生活の描写は、インド旅行で元宮殿を転用したホテルに泊まった経験からも納得できる。宮廷や貴族が失われた日本人には、王室内部の複雑怪奇な政治的思惑を解きほぐしていくプロセスが面白い。今回もインドならではの犯罪動機と殺害方法が、ノーマルなミステリに食傷気味の読者には膝を打たせる。にしても、ウィンダムは阿片が入っている方が推理が冴えているなと感じるのは私だけか。2021/04/15

Panzer Leader

73
1920年英国領のインドを舞台にした英国人警部とインド人部長警部の活躍を描くヒストリカル・ミステリーの第二弾。王太子の暗殺をきっかけに藩王国に赴く二人だがそこは陰謀渦巻く王宮だった。怪しい人物ばかりが登場し捜査は難航する。経験豊富なれどちょいと危ぶなかしいウィンダムと頭脳明晰だが女性に奥手なパネルジーのコンビが良い味出している。小悪魔的な魅力を持つ美女アニーも前作に引き続き登場、ウィンダムを悩ませる。まだまだ続きが読みたい良作シリーズ。2021/07/31

オーウェン

65
インドが舞台というのが新鮮だった刑事ミステリの第2弾。サンバルプール王国の王太子のアディと知り合ったウィンダム刑事。だが突然の襲撃でアディは狙撃され、その謎の真相を巡ってバネルジーと共にサンバルプールへと向かう。このシリーズはインドのお国事情や風俗などが丁寧に描かれており、知らない国を覗き見している感じ。そしてインドと英国の関係性が焦点になっており、サンバルパールでの捜査も遅々として進まない現状。そしてラストの2択。真実なのか国の事情を優先するのか。こういう歴史がミステリに違う味を加えて、3作目も楽しみだ2021/05/13

がらくたどん

61
イギリス統治下のインド・ミステリー第2弾。今回はウィンダムとバネルジーは目の前で起こった王太子暗殺の真相究明に小国ながら有数のダイヤモンド鉱山を持つという藩王国へ。マハラジャの王宮周辺が舞台となるため、前作のようなカルカッタ市街の猥雑さはないが、全編「ラジャー・マハラジャ」の歌が頭の中に流れ、優雅さと不穏さが入り混じる楽しい読書だった。「大事なのは真実」「正義は神の問題」同じ真実を前にしてもその文化なりの正義があるという着地が、たとえ政治的に支配できても支配国の文化的常識が通じるとは限らない点を描き出す。2022/04/04

たま

56
このシリーズの第1作は途中から飛ばし読みで終わったが、この作品は味わって読んだ。舞台はカルカッタの南オリッサ州の王国で、鉄道に乗るところから始まり、宮廷、宗教行事、トラ狩りなど異国情緒が楽しめるし、王位継承権、ダイアモンド鉱山の利権、狂信者、反政府運動が絡んで事件を盛り上げる。探偵役のウィンダム警部が酒と薬物と女に弱く、どれも嗜まない私としては「お酒飲んでないでもっとちゃんと働け!」と思うのだが、1920年代の植民地政府の役人としては飲まなければやってられないのかも。次作も最近翻訳が出たようで、楽しみ。2022/05/28

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