内容説明
名演技に潜む「罪」と「罰」――ドラマや映画の撮影中、舞台の演技中に起こるさまざまな事件やトラブルを鮮やかに解決するベテラン俳優の南雲。――そこにはある秘密が隠されていた。『教場』の著者が、芸能界に生きるものたちの“業”を描いた連作短編ミステリー。「辞めたい」という俳優に、自信を取り戻させた不思議な練習方法。「斬られ役」の俳優が、なぜかカメラに背を向けて倒れた理由とは。俳優のマネージャーが「わざと」自動車事故に遭ったのはなぜか。脚本家に「下手だ」と思われていた俳優を、なぜ南雲は主役に抜擢したのか。南雲の狙いは何だったのか。彼にはなぜ真実が見えたのか――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
291
長岡 弘樹は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 ドラマ、映画、舞台における連作ミステリ、著者の意図が上手く伝わらず、不完全燃焼の印象でした。内容の割にドラマもありません。 https://www.php.co.jp/books/detail.php?code=848532021/05/03
しんたろー
224
長岡さんの新作は俳優・南雲を中心にして、その教え子達のチョットした事件を『教場』風に連作短編にした感じ。俳優の心情を上手く捉えている部分もあるが、俳優の父を持ち、数多くの俳優と交友してきた身としては「それはないなぁ」とか「大袈裟だなぁ」と思える箇所が散見して、冷めた目で読んでしまった。『つながりません』の時にも指摘したが、間違った使い方の業界用語や慣習が散見するのも残念。全作を読んでいる好きな人だが「大きな嘘をついても細部はリアルに!」という娯楽創作の原則から外れた感じがして、話は面白いのに惜しいと思う。2021/05/11
いつでも母さん
181
で結局、南雲のメガネは軽くなったの?それは続編(あるのかな?)でってことなの?芸能界版『教場』って感じの長岡さんの新作。「ほぅ…」って感じる話もあったけれど、全般通してこの手法に慣れ感?既視感のようで私には今一つ。気付いたらサクサク読んじゃった、って感じがなんか惜しい。 2021/04/08
修一朗
139
警察学校に始まって消防署に映画に病院と,長岡さんがいろんな業界に手を出してくれてそのたびに専門的な業界蘊蓄を披露してくれるので大変勉強になる。さすがにその展開は無理筋じゃねってのいうのはあるけども。南雲草介さんは俳優を辞めようとする人を思いとどまるよう仕向けるので風間公親よりは優しいね。次は南雲草介さんご本人の話をゼヒ。短編じゃなく長い奴で。いつもながらのコメントだけども,雑な殺人事件とかはいらないです。2021/04/12
おしゃべりメガネ
132
長岡さんらしい読みやすくもあり、質は重厚なミステリー連作集です。今回は俳優業の中からあらゆる事件、謎を究明していきます。ベテラン俳優「南雲」が自分が関わった俳優の若手達の'事件'に携わり、解決していく流れはすっかり長岡さんの定番化してるパターンです。そんな流れにしっかりと引き込まれ、ページを捲る手が止まらなくなりますが、内容は割りとシンプルに進むのでさほど疲れません。しかし、どうしても『教場』クラスの雰囲気、完成度まで期待してしまうと、ちょっとモノ足りなさを感じてしまうかなと。私にはちょっと薄味でした。2021/04/24
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