ハイエクの経済思想 - 自由な社会の未来像

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ハイエクの経済思想 - 自由な社会の未来像

  • 著者名:吉野裕介
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  • 勁草書房(2021/03発売)
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  • ISBN:9784326102327

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内容説明

一貫して自由主義者であったハイエクは、知識や情報といった概念を社会科学に採り入れ、その重要性と位置づけを論じた先駆者でもあった。今世紀にはいってから急激に進展したハイエク研究の成果とインターネットなどの技術革新や社会変動をふまえ、われわれの社会の未来像について、改めて考えてみる。

目次

序章 本書のスタンス
 一 いまなぜハイエクを論じるのか
 二 日本のハイエク研究史の概観──何が問題だったのか
 三 現在のハイエク研究の課題──欧米の成果をふまえて
 四 本書のアプローチ
 五 本書の構成

第一章 ハイエクの生涯──自由への挑戦
 一 ウィーン時代──学者ハイエクの誕生
 二 イギリス時代──世界的な経済学者へ
 三 アメリカ時代──社会哲学者への道
 四 フライブルク~ザルツブルク~フライブルク時代──不遇時代からの脱出

第I部 ハイエクの自由主義の基本的構造

第二章 知識──心理学的考察に見る社会理論の萌芽
 一 はじめに
 二 ハイエクの『感覚秩序』
 三 『感覚秩序』に見る「進化」と「自生的秩序」
 四 『感覚秩序』成立過程の背景
 五 結語

第三章 方法──間主観主義としての経済学方法論
 一 はじめに
 二 ハイエクの主観主義
 三 シャックルの主観主義
 四 両者の比較
 五 ハイエク方法論の「間主観主義」的解釈
 六 結語

第四章 進化論──個人と秩序を結ぶルール
 一 はじめに
 二 ハイエク社会哲学における基礎概念
 三 ハイエクの「文化的進化」論
 四 ハイエク進化論に対する諸批判
 五 ハイエク批判の再構成
 六 結語

第五章 双子の概念──進化と自生的秩序の不可分な関係
 一 はじめに
 二 一九八三年のハイエク
 三 ハイエクにおける「進化」と「自生的秩序」
 四 結語

第II部 ハイエクの自由主義をめぐる議論

第六章 自由──アメリカでの受容と普及のなかで
 一 はじめに
 二 『隷属への道』の主張とその成立過程
 三 アメリカでの出版に至るまで
 四 アメリカでの出版後の反響
 五 『隷属への道』の意義の再検討
 六 結語

第七章 自由主義──「新自由主義」の多義性をめぐって
 一 はじめに
 二 一九八〇年代アメリカの「新自由主義」
 三 ハイエクの「自由」と「自由主義」
 四 一九八〇年代の「新自由主義」とハイエク
 五 結語

第III部 ハイエクの自由主義の現代的意義

第八章 オープンガバメント──市場と政府の新たな関係
 一 はじめに
 二 ハイエクとオライリーの社会哲学
 三 オープンガバメントとハイエク思想との隔たり
 四 オープンガバメントとわれわれの文明

終章 自由な社会の未来像
 一 ハイエクと今西錦司との対話
 二 自由な社会の未来像

あとがき
参考文献
人名索引
初出一覧