内容説明
小1~高3の親子に対して毎年行われたパネル調査データを用い、学習に関わる内容(学習行動、進路選択、能力形成、保護者関与等)や、生活や人間関係に関わる内容(親子関係、友だち関係、生活習慣、価値観等)の実態と、経年比較による子どもと保護者の時代変化を捉える。それにより親子の成長・発達のあり様とその課題を検討する。
目次
刊行によせて[谷山和成]
はしがき[石田 浩]
第I部 「子どもの生活と学び」プロジェクトの概要
第1章 「子どもの生活と学び」研究プロジェクトについて――プロジェクトのねらい,調査設計,調査対象・内容,特徴と課題[木村治生]
1.はじめに
2.プロジェクトのねらい
3.調査の全体設計
4.調査対象・内容
5.本調査の特徴と課題
6.おわりに――本書の構成
第2章 「親子パネル調査」におけるサンプル脱落の実態と評価[岡部悟志]
1.本章の目的
2.サンプル脱落の「量的側面」の実態と評価
3.サンプル脱落の「質的側面」の実態と評価
4.結論――サンプル脱落の解決へ向けて
第3章 子どもの生活実態と人間関係の状況[木村治生]
1.本章の目的
2.子どもの生活と価値観に関連する項目
3.主な結果(1)―子どもが生活する「時間」と「空間」の状況
4.主な結果(2)―子どもの人間関係の状況
5.結論――成長による3つの「間」の違い
第4章 子どもの学習に関する意識と行動――学年による違いに着目して[木村治生]
1.本章の目的
2.本調査における学習関連項目
3.主な結果(1)――学習行動の実態
4.主な結果(2)――学習意識の実態
5.主な結果(3)――校外学習選択の実態
6.結論――学習の量的側面に表れる受験の影響
第5章 保護者の子育ての実態と子育てによる成長・発達[邵 勤風]
1.保護者調査の目的
2.本章の目的
3.保護者調査の主な項目
4.主な項目の結果
5.おわりに
第6章 高校生活の振り返りと進路選択――「卒業時サーベイ」の主な結果から[野崎友花]
1.本章の目的
2.卒業時サーベイの調査項目
3.対象者の基本属性
4.主な項目の結果――高校生活と進路選択
5.おわりに
第7章 「語彙力・読解力調査」のねらいと今後の課題・展望[岡部悟志]
1. 親子パネル調査における「語彙力・読解力調査」のねらい
2. 「語彙力・読解力調査」の調査設計
3. 回収状況と分析サンプルの設定
4. 基礎分析
5.まとめと今後の課題・展望
解説(1) 項目反応理論(IRT)[加藤健太郎]
解説(2) 語彙力テストと読解力テスト[堂下雄輝]
コラム(1):教育社会学から見た本調査の意義[耳塚寛明]
コラム(2):教育心理学から見た本調査の意義[秋田喜代美]
コラム(3):資質・能力研究から見た本調査の意義[松下佳代]
第II部 子どもの成長に影響を与える要因の分析
第8章 家庭の社会経済的環境と子どもの発達[石田 浩]
1. 本章の目的
2. データと変数
3. 分析
4. 結論――家庭環境と子どもの発達
第9章 子どもの自律的な進路選択に親への信頼が与える影響[大崎裕子]
1.はじめに
2.分析の枠組み
3.親子の進路意識の変化の関連
4.子どもの自律的な進路希望形成に対する親への信頼の影響
5.子どもの自律的な進路選択における課題
第10章 思春期の子どもに保護者は何ができるのか――学業成績への影響を手がかりに[香川めい]
1.はじめに
2.保護者の価値観や子育て法は子どもにどのような影響を与えうるのか?
3.方法
4.保護者の教育意識や子どもへの関わり方はどう変化するのか
ほか
感想・レビュー
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