内容説明
歴史的に蓄積されてきた「エスニシティ」は、近代国家形成の過程でどのように変容し、そのイデオロギー的基盤となったのか。アジア(日本・中国)から、ヨーロッパ(フランス・イギリス)、中南米(メキシコ)までを具体例に取り上げて、問題の所在を探る。
目次
序論[渡辺節夫]
第1章 日本近代国家創設期における「ネイション」像の相剋[山田央子]
はじめに
1 「五ヶ条の誓文」の両義性
2 「教化」と「教育」──「政策」の方向づけをめぐる相剋
3 「ネイション」像をめぐる対抗言説の構図
おわりに
第2章 日本人の「武」の自意識[佐伯真一]
はじめに
1 神国思想
2 「武」の自意識の芽生え
3 「武」への意識と「武」の自意識
4 蒙古襲来と「武」の自意識
5 武士の自意識の成長とその表現
6 文禄・慶長の役と「武」の自意識
7 近世の「武国」意識
8 「武国」論の行方
おわりに
第3章 「地狭人稠」と「地曠人稀」──宋朝疆域の土地人口比率のイメージ[青木敦]
はじめに
1 土地人口比率についての表現
2 史料の書き手の認識する社会的諸問題
3 南宋勧農文に見る労働集約
おわりに
第4章 フランス中世における国家とネイションの形成[渡辺節夫]
はじめに
1 フランス王国の形成と皇帝権
2 カロリングとの連関とフランス王権
3 王国への帰属意識とアイデンティティの醸成
おわりに
第5章 フランス現代思想における「国家」批判──ミシェル・フーコーを中心として[阿部崇]
はじめに
1 国家についてのフランス的思考
2 制度と権力──フランス現代思想における「国家」観
3 「法」から「統治」へ──フーコーの国家論
おわりに
第6章 二〇世紀アイルランド詩に見るエスニシティの意識とその脱歴史化──詩人W・B・イェイツの独立運動・内乱・文学[伊達直之]
はじめに
1 アイルランドの植民化の歴史と民族意識
2 ケルト復興運動と「ケルト」の実態
3 W・B・イェイツの「アイルランドの文学」
4 イェイツとアイルランド自由国の国民
おわりに
第7章 スペイン帝国とネイション形成──植民地期メキシコ先住民の経験を中心に[安村直己]
はじめに
1 都市の創設と集団的アイデンティティ(一五一九~六〇年)
2 都市ネットワークの拡大と都市化/集住化の新たな局面(一五六〇年~一七世紀前半)
3 都市化/集住化の再興と「自由」の希求(一七世紀後半~一九世紀初頭)
おわりに
あとがき
参考文献
執筆者紹介(執筆順)
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- 電子書籍
- ガールフレンド【タテヨミ】第42話 p…



