内容説明
徹底調査!
令和のなにわでは 今も怪奇現象が起きている…
梅田地下街で異界に迷い込む…
天王寺駅で頻発する怪奇現象
侍の亡霊が暴れる堀江の交差点
森ノ宮に縄文人の霊が…
茨木で語り継がれる怪異
八尾の墓地に響く怪音
話題作『関西怪談』のホラー作家・田辺青蛙が、地元大阪の怖い話を徹底取材して書き下ろす、なにわ限定実話怪談集!
・天守閣で実際に起きた不気味な怪異とは…「大阪城の怪談」
・拝むと祟る禁忌の地蔵の真実…「たたり地蔵」
・賑やかな施設に潜む魔の者たち…「天満橋の某デパートに纏わる話」
・夜の山中で遭遇した恐ろしい異形…「信貴生駒スカイラインの幽霊」
・神様かUMAか、昼日中に現れた目を疑う存在…「大川の龍」
・死を覚悟する過酷な修行ののちに体験した神秘…「犬鳴山」
――などを収録。古の伝承から現代の恐怖体験まで大阪各地の怪談奇談が満載!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
81
実話怪談集。大阪というと一見派手な印象を持つ人も多いだろうけど、一皮むけば歴史の古層がみっしりと詰まっている。本書は実話怪談であると同時にその古層の厚さと大阪の地霊みたいなものを感じさせてくれる稀有な一冊。天王寺や新世界、京橋…単に幽霊が出たという話でも凡百の怪談ならそれで終わるのだが、背後に歴史の重みを背負っているとそれだけの話でも得も言われぬ香気みたいなのが漂う気がする。個人的には茨木市や扇町の怪談ルポや今は亡きアリバイ横丁の話等がツボ。怖いだけではなく、大阪という土地を強烈に感じさせる一冊でした。2021/02/28
ma-bo
74
怪談とはいっても怖さを追求した話ばかりではなく、地域の伝承や事件事故、都市伝説的な噂だとかに由来する内容も多い。自分としてはおどろおどろしいよりも、好みかな。2022/04/11
大阪魂
63
青蛙(せいあ)さん、関西怪談についで今年3月発行の大阪怪談!今度のはむっちゃ身近な、ってかいつも走ってる桃が池公園も登場してきたりして、関西以上に楽しみまくった!京橋とか城北公園で戦災で亡くなった人の霊の話とか、天満橋の京阪モールの地下倉庫の話とかはゾワゾワしたけど、どっちかゆうと大阪の戦争の哀しい歴史とか事件とか今まで知らんかったこといっぱい読ませてもろてほんままた大阪のこと勉強させてもろた気する!高槻のタチソとか高津宮の惚れ薬の店とか、あちこちいくときは、本に書いてあったとこ?霊?ぜひさがしてみるー!2021/12/15
shikashika555
58
最近怪奇譚に興味を持ち始めたところ、書店で見かけて購入。 大阪の話なので土地のこととも絡んだ話が読めるかなと楽しみでもあった。 じんわり怖いというものではなく、ある場所でこのようなことがあったという聞き書きのような短い話が集められている。知っている場所や馴染みのある場所も多く、あの場所にこんな話があったのかと興味深く読む。 中には体験者の勘違いかとも思えるような話もあったが 聞き書きなのでそういうのもあるだろうな。 私自身は幽霊やスピリチュアルを信じない。 でも、こういう小さな物語は好きだ。2021/12/16
坂城 弥生
56
その土地の過去に由来する怪談が多かった。2021/05/12