大都会の愛し方

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大都会の愛し方

  • ISBN:9784750516738

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内容説明

彼を抱きしめると、俺はこの世のすべてを手に入れたような気がした。

光と影が渦巻く大都市ソウル。
最低賃金のバイトをしながら、くずみたいな文章を書きなぐって暮らす〈俺〉は、どれだけ派手に遊んでも、消せない孤独を抱えている。
そんな日々のなか、梨泰院(イテウォン)のクラブでバーテンダーとして働くギュホと出会い、愛を分かちあう。
しかし〈俺〉には、人に言えない〝秘密〟がある……。(「大都会の愛し方」)

喧騒と寂しさにあふれる大都会で繰り広げられる多様な愛の形。
さまざまに交差する出会いと別れを切なく軽快に描く。

韓国で新時代の文学として大きな話題を呼んだベストセラー連作小説。

【もくじ】
・ジェヒ
・メバル一切れ宇宙の味
・大都会の愛し方
・遅い雨季のバカンス
・あとがき
・訳者あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

azukinako

39
大都会を隠れ蓑に、軽さを身にまとい、どこか冷めた感じを醸し出しているけれどどこまでも愛の話で喪失の話だから切ない。私は「遅い雨季のバカンス」が好きだな。 2025/07/02

M H

29
都市に生きる同性愛者の男性を語り手に孤独、喪失が刺さる4編の連作。気の合う女友達、愛した人、親。みんな通り過ぎていく。その寂しさに、軽いノリの語り口でもどんどん胸を締め付けられた。誰かを求めるほど、失ったときの傷は深くなる。理解してもらえなくても、それでも求め続けるのだろう。生き辛さに折り合いがつく日が来ることを祈る。2021/02/17

りつこ

23
映画の原作であることを知らずに読んだ。 4つの連作から成る。 ゲイであることを隠して生きる生きづらさ、唯一無二の友だちとの別離、どうしても断ち切れない恋愛、長い間一緒にいた恋人への想い、人生の行く手を阻んでくるHIV。 都会は人が多くて華やかで友だちにも困らないように見えるけど決してそんなことはなく。 真の友だち、恋人、心を許せる相手を見つけたらその手を離さないようにした方がいいけれど…そうはいかない時もある。 韓国でゲイとして生きるのは日本以上に大変そうだ。 表題作が特に好きだった。2025/08/04

星落秋風五丈原

22
大都会で暮らす男性作家の4つの愛の物語。2020/12/06

torami

20
クィア文学と位置づけられた作品。 ついうっかり「まるで"普通の"カップルの話を読んでるみたい」と書いてしまいそうになる。そして、普通にいい恋愛小説だと思う、普通に。ここを考えだすと途端に感想を書きづらくなる。 こうした問題意識はとりあえず置いておいて、『メバル一切れ宇宙の味』が好き。恋をした時の世界の見え方がくっきりと描かれていた。恋愛の醜さと美しさが渾然とした様を味わえるのは、日本に紹介される韓国文学の一つの共通点だと思う。2021/03/21

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