内容説明
東京下町の思い出、四季折々変化する鎌倉の風物、昭和文士たちとの友情、懐かしさ溢れる名随筆の数々――作家としての早熟な才能を示した東京・神田育ちの青年は、菊池寛に誘われ文藝春秋社で編集者となった。しかし敗戦後は社を去り、以後筆一本の暮らしに入る……。人生の断片を印象鮮やかに描き出す短篇小説の達人が、横光利一、小林秀雄、井伏鱒二ら文学者との深い交流や、さりげなくも捨てがたい日常・身辺の雑事を、透徹した視線と達意の文章で綴った、珠玉の名随筆59篇。
◎「自分の小さかった時のことを思い出してみて、夜なべに針仕事をする母のすぐ脇に、寝床を寄せて眼をつむっていると、なに一つ言葉を交わすのでもないのに、うれしくてうれしくて、眠ったふりをしながら、いつまでも眠らずにこうしていたいと思ったことがあったし、銭湯の帰り道、父と二人並んで歩いていると、まっくらな中で、これが自分と父なのだという、きわめて自然な血のつながりを感じたこともあった。」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
げんがっきそ
3
前半は身辺即事のエッセイで、特に植物や季節の話が多いように思う。私はまだ植物の楽しみ方が分からない。小説家には俳句や絵画や詩等に興味を持つ共通性があるのだろうか。私は季語(俳句)に無知で、また植物にも無知だ。詩等が生む情緒にも無知だ。これらに相関性はあるだろうか。 さて、この本の後半は、永井龍男からみた人々の印象が書かれてある。菊池寛、直木三十五、芥川龍之介、横光利一、宇野浩二、久保田万太郎、中原中也等。作者も老年期に差し掛かって少なからず死を意識するのだろう、故人の話が多いように思う。2019/05/26
しも3
0
作者の多くは故人になった交流があった人への追悼 エピソード含めを興味深い話で綴られる。 静かな味わいがある。その他の短編も読んでいく2022/09/18
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