無意識への扉をひらく - ユング心理学入門Ⅰ

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無意識への扉をひらく - ユング心理学入門Ⅰ

  • 著者名:林道義
  • 価格 ¥640(本体¥582)
  • PHP研究所(2021/02発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569611754

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内容説明

「無意識」「コンプレックス」「元型」「夢分析」……。目には見えない「心」の領域に新たな学問の地平を切り開いたユング。しかし、その複雑多彩な思想を言葉の定義だけで理解することは難しい。例えば、「影とは自我によって否定された部分である」とか、「アニマとは男性の心の女性的部分だ」というような従来の解説だけでは本当に分かったことにはならないだろう。本書では、「心・魂・精神の違いは?」「自我とはどれくらい意識的か?」「夢とシンボルの関係は?」など、様々な概念の関わりや、ユングの父母体験から、フロイトとの訣別といった、ユング心理学が生まれる背景までを、易しく解きほぐしている。さらに著者は、ユング派が陥りやすい過ちとして、例えば、鳩の夢は平和の象徴である、といったようなステロタイプの論を否定している。独自の理論と体験談を交えた入門書の決定版である。中学生、高校生からでも読める三巻シリーズの第一弾である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ももたろう

28
ユング心理学の入門として読んだ。むちゃくちゃ面白かった。立派になるための父性の必要性、コンプレックス(=自分でコントロールできない無意識の心の動き)を見つけるための「連想実験」など勉強になった。衝撃的だったのは、ユング心理学の中心テーマである「原型論」について。原型とは、心の動きのパターンであり、人類共通のものであると言うことを、ユングが細かいところにこだわって発見し、世界中の神話や宗教や物語からその事実を探っていったところに感動した。学説もそうだが、ユングと言う人間の奥深さと情熱に心打たれた。2017/08/26

Carlyuke

23
このテキストを使って勉強会をしていたが今回でひとまず終了した。リアルタイムで朝日カルチャーセンターでこの本の元になる林先生の講義を受けてから随分と時間が経った。今回自分で教えてみて理解度・インパクトが全然違うことに当然ながら驚く。2018/06/17

12
ちょっとユングが気になっており。「連想実験」が面白そう。コンプレックスに無意識に反応、やってみたいけど少し怖い笑 また、感情的になっているときのことは思い出せないというのも非常に実感を伴った理解ができる。まだまだユング心理学は分からないけど、少しずつかじっていきたい。2017/10/31

うえ

7
「イメージするという人間の能力はあまり正確ではない。適度にぼやけている。ぼやけているからいい。しかし、ぼやけているからこそ、間違える可能性が出てくるのはしかたがない。昆虫は間違えることがないし、その行動は絶対に正しい。なぜならやることが具体的に決まっているから。蜜蜂ならどんな色の花のところに行って蜜を吸ってきて幼虫にあげるとか、自分で食べる、などと、やることが決まっているので間違いはおこらない。ところが人間は間違える。岸田秀氏…「イメージというのは、全部間違いである。イメージというのは、全部幻想である」」2019/08/05

Naota_t

3
★3.2/ユングを解きほぐして入門を果たす、という書籍は多くあるが、本書は言葉通りわかりやすい部類に入る。その道の読者からも評価は高いようだ。中でも「元型」について、ミトラ教の儀典書とユングの患者だった分裂症の男性の話や、ギリシアと日本の神話に一致するところがたくさんある伝播説などは、わかりやすかった。なお、本書の内容とは直接関係ないが、ドイツ語の「ゼーレseele」は英語のsoulにあたるということは、エヴァンゲリオンに出てくる組織の名称とつながっていると分かり、意外なところで理解を深めることができた。2023/05/13

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