内容説明
友利晴朝、22歳。大学を卒業し、就職活動をして、たくさんの企業に落ちた結果、「僕」が飛び込んだのはソーシャルゲーム業界。そこは8000万人がスマホを使う現代日本にあって、急成長を遂げる新興市場だった。ゲーム作り、つまり遊びの仕事? とんでもない。「楽しい」を生み出すため、僕は「彼女」と全力を尽くす。働くとは。モノ作りとは。熱き想いが心を揺さぶる青春お仕事小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
41
解散危機は免れたものの、その中で自分は何もできなかったと悔やむ新卒のハト。しかし依然として続くチームの危機的な状況に、今度こそ何とかしようと立ち向かう第二弾。様々な思いが絡む中で出てきたチームへの最後通牒。決断した鹿宮に紹介された人との出会い、そしてその中でひとつの決意を固めてゆくハト。相変わらず腰が定まらない感じだったハトが、出会った人たちに触発され、ブレない青塚にも叱咤激励されて、自分がどうしたいのかを見出してゆく展開には確かな成長が感じましたね。熱い想いで状況を変えてみせたハトのこれからに期待です。2021/03/29
ゆなほし
32
シリーズ2作目。1からソシャゲ業界に飛び込んだ主人公が、大きな成長を遂げ、その努力と研鑽に胸が熱くなるお仕事小説。たかがソシャゲ、されどソシャゲ…「楽しい」への追求はストイックな程で、外側から想像するゲーム作りとは全く違う内面を見せてくれるのが面白い。遊びであるゲームを提供する仕事は、遊びとは程遠い。自分たちの作るゲームに対する思い入れや愛がたくさん感じられる「タクト」チームがとても好きだし、友利の仕事に対する向き合い方もひたすらに真面目で好感が持てる。いや本当ソシャゲ業界って、すごい。2021/06/11
ソラ
15
前作も面白かったけど主人公が物足りなくてって部分が大きかった。今作になってやっと主人公が能動的に動き始めた点でより面白くなってきた。2021/04/17
ツバサ
15
続いてくれたことに感謝。ソシャゲ制作の大変さを書きつつお仕事小説としても心に響く台詞が多々あり、社会人、クリエイターとして大事なことはこの小説に書かれている。友利と青塚が成長して立ち位置が変化してきたので、今後の更なる成長が楽しみです。2021/03/01
日坂愛衣
13
まさか例の1巻より熱さが更に上がる、そしてソシャゲ制作現場の描写は相変わらず丁寧、もし僕は業界の人間ならきっともっと共感できると思う。何より前回の二人は最終的戦力外、今回はちゃんと力を発揮する、そしてやりたいことを見つける。自分の作品を終わらせるはやはり覚悟は必要、でもそれは未来に続く結末、神(篠森)の物語が終わり、これからの人(ハト)の時代を期待する。2021/02/27