ガリンペイロ

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ガリンペイロ

  • 著者名:国分拓【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 新潮社(2021/02発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103519621

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内容説明

この場所を明かした者は死を覚悟すべきである――。生意気な新入り《ラップ小僧》、殺人の前科者《縮れ男》、ゴミ箱で発見された捨て子《マカク》……。アマゾン最深部にある非合法の金鉱山は、「掟」に従うならば、どんな人間でも受け入れる。泥に塗れ黄金を探す男たち(ガリンペイロ)の虚栄と嘘、微かな真実。NHKスペシャル、待望の書籍化!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

89
南米アマゾン最深部にある不法の金鉱山。一攫千金を夢見るならず者たちの王国は無法地帯でもある。ブラジルの金の99%までもが不合法に採掘されたもの。黄金の悪魔から場所を誰かに喋ったらお前たちの誰かが死ぬことになると著者は脅される。ここは来るものは誰も拒まない。しかし掟がある。殺しがあっても警察は介入しない。数か月掘って岩石を集めハンマーで砂のように砕き、水銀で溶かし精製しても数gの金が採れるだけ。夢を抱いて来た若者もいつしか薄汚れいつの間にか消えている。この数年の不安定な世界情勢で金の価格は高騰を続けている。2021/06/20

imagine

14
NHKから、視聴者を瞠目させる番組を立て続けに放つ著者。アマゾンで秘密の金鉱山に群がる男たちに迫った『ガリンペイロ』は、これまで見逃していた。すぐに視聴、そして読書へ。どちらも圧倒的!映像と書籍の二刀流。余計な演出を控え、引き算で作った映像に対し、情景や心理を緻密に描写した書籍。野心が砕け散ったラップ小僧を触媒にすることで、外側から俯瞰していた読者に「終わりなき日常」を感じさせ、自らの姿を重ねさせる著書の手法は見事だ。危険を顧みずに取材を敢行した著者もまた、映像と書物におけるガリンペイロにちがいない!2021/04/20

DEE

11
アマゾンの奥地に存在する不法の金鉱で金を探し続けるガリンペイロ。 一攫千金を夢見る者、一般社会を追われた者、あるいはそこで生まれた者。 泥と水銀に塗れた重労働に、今この瞬間も携わっている男たちがいるという驚き。金はとてつもない魅力も魔力も持っている。 場所や行程は契約により極秘とされ、喋ったら誰かが死ぬと釘を刺されている。 日本人も複数いたという話も聞いたことがあるので、案外遠い話ではないのかもしれない。2021/05/13

塩崎ツトム

10
「怒りの葡萄」を読んだとき、「米国は広い国内で棄民している」と思ったが、その辺ブラジルも変わらない。しかしかの国の西には国境線と、険しいアンデスがあるので、結果最底辺の人間はアマゾンに吹き溜まる。おまけに金が採れるとなれば、そこに出現するのは天国として語られる地獄である。ここの男たちは、金山のドンすら皆名前がない。過去もない。ついでに未来もない。彼らは夜の酒場で人生を一発逆転させる大金塊について語るが、それは夢でもなければ現実でもない。ただの熱病の時に見るせん妄である。殺人発生率はリオの貧民窟より高い。2021/09/08

凸凹パレード

10
21世紀の話なの?!とびっくりするような世界があると教えてくれる。聞き取りはさぞや大変だったろう。一攫千金サバイバルな無法地帯に飛び込んでいくガリンペイロたちに垣間見える人間味。意気揚々と乗り込んだラップ小僧が海千山千に疲れやがて消えていく…GWの雨天、しっかり雨露をしのいで、しっかり三食食べている自分にもアマドバチスタの歌が響く2021/05/03

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