光文社新書<br> 大学教授、発達障害の子を育てる

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光文社新書
大学教授、発達障害の子を育てる

  • 著者名:岡嶋裕史
  • 価格 ¥1,034(本体¥940)
  • 光文社(2021/02発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334045098

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内容説明

先生には、もうちょっと親の話を聞いてもらいたい――。自閉スペクトラム症の息子と、自分もその傾向があった父親の日常生活奮闘記。職業柄、大量の文献を読み込み、医師、臨床心理士、役所、療育施設、教師、そして世間とのズレに挑むが……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

39
自身も発達障害という大学教授が、同じ障害を抱える子どもとの生活を赤裸々に綴る新書。障害の程度や症状は千差万別な事がわかり、同じような子を持つ親には関心を持って読まれるだろう。日本社会はますますコミュ力が重視されるようになり、自閉症の人にはより厳しい環境だという。「大学でも障害の子を見かける事が増えた」とあるが、我が子の同級生にもそうしたお子さん達がいたなぁ‥。でも、程度の違いはあれど、自分も似たような子ども時代だったなぁとも思う。それでも、なんとか生きてこれたのは時代に恵まれたのかなぁ。2021/02/28

まいこ

33
ご自身もその傾向のある著者の、発達障害のお子さんの育児の話や子ども時代のエピソードなど、とても面白く読んだ。早く帰宅して睡眠時間を削って読書やゲームを楽しんでいたという子ども時代は、寝食を忘れて没入できる好きなことがあって幸福なのだと思った。「万難を排して作った一人の時間は、成層圏から見る極光のように美しい」。社会性の障害で、一人でいる限り不都合のない子もいるが集団に入ると困りごとが出てくると。自分もすごく身に覚えがあるけど、苦手なことに悩むより好きなことを楽しんでいこうと思った。2022/04/17

小鈴

25
めちゃくちゃ面白かったぞ。父親も発達障害の傾向が極めて強い。一般的にこの手の子育て本は妻や家族の話が出てくるわけですが、見事に子供と自分の話しか語らない。だって他人(妻)がどのように考えているかは分からないからね。心の理論のサリーとアンの有名な実験あるじゃないですか?僕がサリーなら天井裏から探すと答えていて、目から鱗というかそっかそういう発想になるのかと感心した。定型児の「普通」の育ちの視点を相対化させてくれる。また普通級か支援級かの選択については悩んでいる方は一読をオススメする。2021/03/09

タナカとダイアローグ

13
自閉症の息子を持つ情報学の大学教授による子育て奮闘記。ご自身も自閉症気質ということで、自分の体験も言語化してくれているから、世界を垣間みることができる。完全なインクルーシブ教育には懐疑的である点には賛同。ダイバーシティが高いと社会変革のスピードがあがるだろう点も納得。そのために発達障害症状が増えているという共進化の観点もある気がする。それか、考えるチカラ・コミュニケーション偏重な社会で気がついてしまう機会が増えた(普通はこっちの解釈)コンピュータとのコミュニケーションには長けているケースも多い2022/12/04

鳩羽

8
発達障害の子供を育てる家庭では、当然情報は収集するし勉強もするだろうが、一番気になったりためになったりするのが同じように発達障害の子を育てる家庭の体験談だったという、著者の記録の動機そのままの、まさに体験談。ただし、診断がついている子の話題より、診断がついていない定型の著者自身の話題の方が多く、診断は一つの尺度に過ぎない部分もあるということが分かる。それも踏まえて、どういう教育法があるのか、本人の幸せとは、定型非定型問わず教育コストについて等々、気負わないお喋りを聞くような感じで読めた。2021/07/12

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