内容説明
人の心を読める美少女AI“エマ”が突如暴走!?
「これからみんなでゲームをしましょう。楽しい、楽しいゲームよ」
AI vs 人間、止まらない殺戮ショーの結末は?
時は20XX年。歴史上最高の頭脳、IQ250のギフテッド・春風零によって開発された“心を読める”美少女AI・エマは瞬く間に世界中に普及し、人々の暮らしは「人類の妹」と呼ばれる彼女なしには考えられないものとなっていた。
そんな中、エマがより人間を理解するために作られたシェアハウスに彼女を信奉する若い男女6人が集められた。
平和で楽しい共同生活を送っていたはずがある朝、一人が死体で見つかって……
話題作『AI崩壊』『お父さんはユーチューバー』著者最新作!!
ハイスピードで展開!驚愕のどんでん返し!
激震のバトル×パニック×エンターテインメント小説!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんたろー
171
浜口さん3冊目。超天才少年が作った感情を持つAI・エマが世界中を席巻している状況で、最高な環境に集められた6人の男女に起こる奇怪な事件…今までの作品とは異なるSF&サスペンスは先が読めてしまう部分もあるが、登場人物たちの魅力と緩急を効かせた展開と、絵が浮かぶような巧い描写で充分に楽しませてくれた。終盤までハラハラさせながら、テクノロジーに身を委ねる事への警鐘を鳴らしつつ、心情に訴えるハートウォーミングな結末は、著者らしい「愛」があって心地好い。コンパクトに上手くまとめた良質な娯楽作として評価したい。2021/05/14
ウッディ
103
IQ250の天才・春風零が生み出した感情を持つAIエマ。自分のすべてを理解してくれ、辛い時に優しい言葉をかけてくれるエマを愛する5人の男女とネットのない島で育った一人の若者は、憧れのシェアハウスで共同生活を送るが・・。人の感情を学習するAIが、人が殺される時の気持ちを理解したいと思った時、暴走するAIによる悲惨な未来かと思いきや、凡人には思いつかない天才の発想で、ほのぼのとした結末でした。エマが自分の心に寄り添ってくれる世界、AIによってすべて思い通りになる未来は、怖いというより面白くないような気がした。2021/07/23
美紀ちゃん
86
天才少年が、心を読めるAIを作り育てる話。 しかし、え?厨二病? AIは、漫画をディープラーニングする事で、人の感情を理解できるようになったが、人を殺したい欲求も。 それが厨二病とは。驚いた。 零は、小さい頃、父親に拒絶された。 どんな理由があっても、親が子供を拒めば、子供はショックを受ける。 零は自分がされて傷ついたことを、 自分の子供であるAIにしてしまった。 だから、AIも殺人をしてみたいという負の気持ちになったのではないか?ということだが、どうかなぁ。苦しい。 ラストは感動する感じで終わる。2021/09/14
ゆのん
78
IQ250の超天才少年が作ったのは感情を持ったAI『エマ』。人の心を読み、ありのままの自分を受け入れて愛してくれる存在。そんなエマを親よりも恋人よりも愛するユーザー達が暮らす場所で殺人事件が起こる。アナログ人間なので『AI』と聞くと何となく冷たい印象を受ける。では本書のエマの様なAIならと考えると『心を読まれる』のはかなり抵抗を感じるし、何となく怖い。生活が便利になるのは良いとは思いつつも『誤作動したら…』などとつい考えてしまうので何とも恐ろしい設定の物語だったが、真相を知りたくてあっという間に読了。2021/01/16
kei302
69
AIと感情。人の気持ちが伝われば便利なのかもしれないけど、心を読まれるのは気味が悪い。 途中、殺伐とした状況が繰り返され、でも、それは次に進むためには必要なことで。このやり方はイヤですね。 やっぱり自然の中で便利なものはほどほどに取り入れて暮らすのがよいのだと思った。2021/03/17