角川文庫<br> 消えない月

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角川文庫
消えない月

  • 著者名:畑野智美【著者】
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • KADOKAWA(2021/02発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041109731

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内容説明

彼らは出会って恋人になり、やがて別れた。ありふれた恋のはずだった、彼が”ストーカー”になるまでは。――被害者の恐怖と、加害者の執着。ストーカーの闇を両側の視点から抉る畑野智美流傑作イヤミス!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kei302

84
もどかしさと執念妄想の異様さ、そして、ラストの衝撃、読み始めたら止まらない、完成度の高い作品です。 シンプルな文体と淡々とした描写で状況が悪い方に進んでいきます。ストーカーは深刻な社会問題です。 松原の一人称語りの章では、さくらが悪いのかと頭が混乱しそうになるが、 「河口さんは、何も悪くありません」と言ってくれた志鷹さんの言葉に勇気づけられた。 帯の「イヤサス」「こんな怖い小説」には異議ありですが、 文庫化してくれた角川文庫には感謝です。小早川明子さんの解説も強く訴えてくるものがある。2021/03/15

佳蓮★道央民

79
★★★★★★★七つ星✨いやぁ、めちゃくちゃ松原さんが怖かったです。私も、元カレにモラハラずっと受けていたんだけど、ストーカーまではなっていないから良かったんだけど、松原のモラハラ具合がめっちゃ元彼に似ていて、読んでてスッゴク不快で堪りませんでした。性行為も強制的にさせられるし、何を思ってるのか知らないけど、俺が全部私のことを知ってる的なことを言ってるし本当に松原にソックリで読んでて気持ち悪かったです。けど本当にストーカー規制法ってあるんだなって学べたので良かったです!オススメは出来ないけど面白かったです!2022/06/02

mirei

77
ストーカーされる側とストーカーする側からの心理の細やかな移り変わりがゾクゾクとさせられ、先が気になり仕方がなかった。普通に人を好きになっただけなのに。いったいどうすれば正解だったんだろう。考えられる手立てや対策を以ってしてもストーカーからは無事に逃げきれないんだろうか。ほんの少しの隙やストーカーにとっての運によってつけ込まれる怖さがなんとも言えない。 2022/04/05

坂城 弥生

71
かなり気持ち悪かった…なんだろう、女の子のストーカーは恐怖のが強いのに、男のストーカーは嫌悪のが強い。無能で空っぽの人間ほど会社のせい人のせいにするんだなぁと実感した。 ストーカーされやすい人は『優しい人』だと聞いたことを思い出した。「この人だけは自分を受け入れてくれるに違いない」と執着されやすい、と。2021/05/13

TAKA

70
ストーカーになる人ってやっぱり育つ環境過程によって心が壊れて思考が歪んでいくからなるもんだろうか。死人が発生しないと解決できないというのも現在の法律が脆弱すぎる一因じゃないかな。この女性ももう少しストーカー被害者だと自覚して行動してほしかった。手助けして貰っている人たちが救われない。聞かれたことに素直に喋りすぎるとこは腹立たしい。警察に寄って対応が違うのもどうなんだろう。ストーカーって悪魔にとり憑かれたみたいだな。2023/06/14

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