わたしが鳥になる日

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わたしが鳥になる日

  • ISBN:9784092906389

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内容説明

傷ついた心に響く希望に満ちた物語。

  わたしは、鳥。翼は、ブルーだ。
  その翼で飛んで自分の家を見つける。
  ついにその時が来た。
  あとは枝をけって飛びだせばいい。
  わたしは空を飛ぶ。


主人公の少女デセンバーは、鳥が大好きで『鳥類完全ガイド』を丸暗記している。そして、自分も鳥で、背中から翼が生えてくると信じていた。ある日、動物保護センターで傷ついたノスリが自力で飛ぶ訓練をすることになる。

空を飛びたいと願う11歳の少女の悲しくも希望に満ちた感動物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

59
良かったです。優しい再生の物語。幼い頃に母親に捨てられた11歳の少女デセンバー。人の世界に絶望し、将来自分は鳥になると信じることで救われていた。問題を起こしては養子先を転々としていたデセンバーだが、動物保護活動をするエリナーの養子になり、初めて本当の愛情に出会う…。エリナーの優しさに癒やされながらも、期待と不安で揺れるデセンバーが切ない。彼女は壁を乗り越えることが出来るのか。穏やかで温かなラスト。2021/04/14

ぶんこ

40
自分の背中には鳥のハネが隠されているから飛べるはずと、何度も飛び降りるデセンバー。何度も里親から戻された末、傷ついた動物や鳥を保護しているエリナーが里親になる。自分を心配し、護ってくれる人と共にあることが信じられるようになっていく。またシェリルリンというお友達とも出会い、初めて親友ができたのです。ソーシャルワーカーのエイドリアンが、諦めずに最適な里親を探してくれたのも素晴らしい。傷ついた鳥ヘンリエッタが自然へと飛び立った場面も素晴らしかったです。2021/06/05

おはなし会 芽ぶっく 

10
『おすすめ!世界の子どもの本 2022』JBBY選 で紹介されている読みもの。 里親の家を転々とするデセンバーが、エリナーの家にやってきた。鳥になる夢をみたデセンバーは、鳥になることにして木から何度も飛び降りる。エリナーはデセンバーに傷ついたアカオノスリを自然にかえす訓練を任せたが…。2023/05/04

yurari

0
傷ついた少女が、人々の優しさに触れて自分を取り戻す物語。子供の時、辛い時はデセンバーみたいに空想の世界に行ってたなぁと懐かしく思った。里親の元を転々とする主人公デセンバー。彼女の背中には傷がある。自分は鳥であると信じ、木登りしては落ちて怪我をする、というのを繰り返している。始めて里子を受け入れたエリナーは剥製士。デセンバーは、鳥である自分もいつかは剥製にされるのでは?と思い、エリナーを警戒するのだが、少しずつ心を開き始める。シェルルリンと仲良くなっていく過程も良かった。2021/11/03

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