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内容説明
中国の汚染物質が姿を変えて日本を襲う! 中国と日本双方の調査に長年、関わってきた著者が、PM2.5の知られざる真実を書き下ろす。隣国・中国でますます深刻化する大気汚染。2013年1月から3月にかけて、北京をはじめとする主要都市は、濃いスモッグにおおわれ、非常に高濃度のPM2.5が発生、危険な域に達した。その「危ない」季節が再びやってくる。こうした事態を招いた根本にある原因とはいったい何なのか。果たして何をどう解決していけばよいのか。いますぐにでも手をつけるべき具体的方策とは何か。日本にも飛来する黄砂やPM2.5に問題はないのか。PM2.5が飛来しやすい季節と気象とは? 中国の大気汚染とその越境問題に、中国と日本双方の調査に加わる著者が、PM2.5のとんでもなく高い数値の裏側にある事情と事実を解説する。日本で見られる健康被害、環境問題への様々な影響を具体的に解きほぐしていく。中国から日本に具体的にどの程度の汚染物質が運ばれ、その内容はどうなっているのか、驚きの調査結果を読者に示す。問題の根っこは深く、深刻な事態はこれからも続くことを予感させる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
22
大きめの活字でサクサク読める。しかし、有機化学の知識がないと真に理解し難い。粒径2.5μm以下のPM2.5(19頁)。空気清浄機が売れるのも 都会人には不可欠とわかる。AQIは濃度レベルを指標化された大気の状態を判断できるもの(表1-1、23頁)。多環芳香族化合物(PAH類、92頁~)は、有機エアロゾルの範疇。中国はPAHsの排出量が世界一(94頁)。 外出が憚られるほどのあのスモッグは異常である。エアロゾルは気管、咳、呼吸障害、喘息、不整脈、心臓発作などの異常を来たす(105頁)。 2014/06/23
Humbaba
5
人の流入であれば入ってくる窓口がある程度固定されるの、おおよその部分であればでつかむことは不可能ではない。しかし、大気はそのようにして追うことは不可能である。そのため、他国で発生したものであっても、それとは無関係に入り込んでくる。それが健康を害するものである以上、自衛することが求められる。2014/04/03
ののまる
3
中国が脱石炭をすると石油や天然ガスの価格があがる。声高に対策を要求するなら、それに日本人は耐えられる覚悟が必要。そして脱原発を目指す日本が火力エネルギーへ移行すると、自身が大気汚染を引き起こすことも。難しいなあ。2014/04/16
ジュリ
2
光化学スモッグ注意報が夏になるとときどき発生されるけれど、体に悪いかもしれないということくらいしか知らなかった。光化学スモッグは粒子状の物質で、酸化力が強いそうだ。あまり外に出ない方がいいのだけれど、今まで外に出て運動をしていた。今度からはもう少し気をつけたい。PM2.5についてもわかりやすく解説されていた。2017/11/07
乱読家 護る会支持!
2
この本を手にする人のニーズを推定すると、、、PM2.5の健康への影響は?PM2.5から自分を守る対策は?中国でなにが起こってるの?日本や国際社会ができる中国への働きかけは?、、、と思います。。。がしかし、本書はそれらをスルッとすり抜けて、有害物資のそれぞれの特徴やら、酸性雨、気候の問題など著者の専門分野の説明ばかり、、、( ̄Д ̄)ノメンドクサイノデカオモジデ2014/06/20