内容説明
日本人は誰しも、日本が普通の社会であり、外国もまあこんなものだと思いこんでしまっている。ところがどうして、世界中で日本ほど奇妙キテレツな社会はなく、外国人とはどうしても理解しあえない。中国・朝鮮と欧米諸国とはずいぶん違った社会だが欧米人と中国人・朝鮮人とは割合と容易に理解しあえてしまう。が、日本人だけは例外だ。その理由は世界中どこでもあり、日本だけに存在しないものがあるからである。それが宗教と論理だ。山本学を社会的に整備して、すぐに理解でき、誰にでも使えるようにするために実現した対談である。1981年講談社刊行『日本教の社会学』再刊行。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
41
学問的手法はIT技術の発展もあって進化していますが、この日本思想だけは当時で出尽くした感がありますね。現在でも意匠を変えて繰り返されており、その指摘が有効だということは未だに日本人は日本教を克服できていないということです。日本人とは何かという問題が小熊英二から出てきますが、日本人とは日本教のエートスによって駆動された原理で考え、行為する人たちのことだ、というのが答えになります。本書のように日本人とはと問おうとするのも日本教の一変種であり、小室も山本も日本教から完全に脱却できているわけではないんですけどね。2022/08/24
さきん
35
日本に渡ってきたあらゆる宗教や思想が日本化されて、もはやオリジナルの姿を保ち得ない様を、宗教のない日本、または日本教キリスト派、日本教仏教派と呼び、何でも自然になるをよしとする日本教と形容し、様々な事例に山本七平氏の空気、空体語、実体語を駆使しながら対談を進めていく。古今東西の思想の捉え方および日本の宗教観、思想史がわかって面白い。2016/12/22
koheinet608
14
個人、個人が繋がりたくても、その手段と場所が多くの日本人にはない。ただ、「バカ騒ぎする」ことだけが、繋がれる行動だと無意識に思っている。 では「宗教」を持てばいいかというと、問題はそれほど単純じゃない。日本人は皆「日本教」の信徒であるからだ。その唯一の教義は、その場の空気を読んで行動する。 じゃあ何を基準に行動しているかというと明確なものはない。行動規範というものが日本にはないからだ。 何が良くて悪いのか、そんな当たり前なことも、多くの人は「わからない」。これは、考えてみれば、非常に恐ろしい。 2018/04/07
またの名
13
陰を謀した感じの副題が強めな、空気の支配する社会を分析した在野人とその論理的学問的な弱さを大学人の技で補強する社会学者の対談。テロで人質を殺されても仕方ないとは言えない空気なんて今や消散したけど、左翼思想にアカく染まっても若い内ならOKという一見すると寛容な社会は、歳を取れば右でも左でも青臭い思想から脱け出さなきゃ成熟できてないと見なす年齢変化の宗教こそが絶対的に支配し続ける。他の宗教に備わる神学や理論を欠くために神風がなぜ吹いたか論証もしないで疑問に思わず、原爆投下の宗教的意味付けすら無くて平気な国。2024/12/29
軍縮地球市民shinshin
13
碩学の二人が対談した本。1981年刊行の再刊。対談だが内容はかなりレベルが高い。日本人独自の実体語・空体語の分析など、日本社会の構造に鋭く迫っている。2017/04/26
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