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内容説明
岩手のみずからのドリームランドとした賢治の童話集.表題作のほか「雪渡り」「よだかの星」「祭りの晩」「セロ弾きのゴーシュ」など,郷土色豊かな作品を中心に10編を収める.[解説 佐藤通雄]
目次
雪渡り┴よだかの星┴ざしき童子のはなし┴祭の晩┴虔十公園林┴ツェねずみ┴気のいい火山弾┴セロ弾きのゴーシュ┴ふたごの星┴風の又三郎┴同情心ということ 佐藤通雅┴カバー・中扉絵 大野隆司
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
71
宮沢賢治は独特のオノマトペが魅力だが、『風の又三郎』のオノマトペはその中でも最高のものではないかと思う。一度聞いたら忘れられない「どっどどどどうど、どどうど、どどう」は、風の強さだけではなく不気味さまで見事に表している。風そのものの表現も巧みで、牛の放牧場で突然吹き荒れる風、校庭を通り過ぎていくつむじ風など、東北地方の普段の生活に風がいかに密着していたかがよく分かる。風を擬人化した又三郎なる少年の妖しさ、きらきらした感じ。子どもの頃に、一度会ってみたかった。2015/09/03
たつや
49
多分、再読だけど、記憶にない。あーこんなんだったっけ?の連続。正月に読んでいがっだ。こたつと火鉢が欲しい。巻きストーブも炊きたいし、焚き火もしたくなる。不思議な作品。2017/01/04
michel
24
★4.0。『風の又三郎』懐かしい。”どっどど どどうど どどうど どどう” まだ私の中にも純粋な童心があるのか。『セロ弾きのゴーシュ』初読。宮沢賢治の弱者に寄り添う視点が優しい。また、目に見えないモノを描写するオノマトペや効果音が楽しい。2017/10/23
riviere(りびえーる)
17
『雪渡り』が読みたくて手にとった。今のような極寒の季節になると読みたくなる。「雪がすっかりこおって大理石よりもかたくなり、空も冷たいなめらかな青い石の板でできているらしいのです。」 岩波少年文庫で読むのは初めて。ひらがな多くゆったりとした活字の組み方にしてるけど、子どもたちには分かりづらいでしょう。それでも読んで欲しい宮澤賢治。タイトルの『風の又三郎』を含む10篇の短編集。やっぱり『風の又三郎』はいい!出てくる子どもたちが幸せそうだ。2020/01/17
おはなし会 芽ぶっく
15
12月予定の4・6年生のブックトーク授業【テーマ 冬休みに読んでみよう】用に選書。くもん出版など読んでいますが、こちらは短篇集になっているので選書。『雪渡り / よだかの星 / ざしき童子のはなし / 祭の晩 / 虔十公園林 / ツェねずみ / 気のいい火山弾 / セロ弾きのゴーシュ / ふたごの星 / 風の又三郎 』2019/11/06