内容説明
中国史の精華を味わう魅惑の作品集、ロングセラーの特別篇――春秋から三国時代を経て、隋・唐、南宋。中原に覇を競った人びとを活写し、今なお多くの読者を魅了する『小説十八史略』。のちの始皇帝、秦王(しんおう)暗殺を命じられた荊軻(けいか)。金の都で蒙古から史書を守る宿命を負った宋人・王勉(おうべん)をはじめ、孟嘗君(もうしようくん)、楊貴妃(ようきひ)など、「十八史略」の時代に生きた人物に光をあてる、歴史小説コレクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Mzo
8
陳舜臣の『小説十八史略』を読んだのは15年くらい前だったか。その中の登場人物にフォーカスを当てた短編集。有名無名問わず流石の面白さです。また本編を読み直したくなりました。2014/01/10
遊未
6
十八史略から10の物語。印象深いのは「希符の一諾」。もし、ご本人がこういう解釈もあると伝えられたら…と思ってしまいました。「弥勒乱入」自分たちに結果は出せない。だが、決行に意味がある。いつの日にか…。しかし、その思いが現代の世界で決行されたら…と考えると恐ろしいものがありました。2019/03/13
竜王五代の人
4
陳先生の「十八史略」シリーズからの名作抜粋かとタイトルから思ったが、直接関係しない歴史もの短篇集(いちおう、関連箇所の引用が紹介代わりに冒頭に入る)であった。十篇のうち、唐の玄宗時代のものが三編もあるなど、時代の偏りもある。このあたり、売らんがなな雰囲気あり。内容は陳先生の飄々とした語り口でいいものなんだけれどね。/荊軻の話は、彼を送る人間の感情はともかく、派手に見送って秦の密偵に怪しいと思われなかったのかね。/隋代の奇抜な事件を描いた「弥勒乱入」が興味深かった。その裏の手段を選ばない人間劇も、またよし。2022/09/03
鴨の入れ首
3
中国戦国時代から金の滅亡までを描いた、陳舜臣さんの短編歴史小説集です。但し陳舜臣さんの『小説十八史略』シリーズからの抜粋ではないので、その点は注意が必要かと。中国史初心者から上級者まで楽しめそうな、娯楽的要素の強い読み物です。一篇一篇が非常に凝っていて面白く、興味を持ってスラスラ読めるものばかりでした。とても良かったです。2024/04/30
やむやむ
2
十八史略も中国史にも全く通じてはいないのだけども、西域や金国、パミール、天山南路などの言葉に浪漫を感じて手に取った1冊。その期待を背くことなく、収録されてる一遍一遍に、その時代のエッセンスが振りまかれ、戦の非情、人の営みが肉付けされ、歴史を知らなくても充分楽しめ、読み終わった時には少しだけ中国史が身近になった気がしました。2016/12/05
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