内容説明
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近くて遠い、私たちの「親友」――
「親友」とは何でも相談できる身近な存在か、それとも複雑で不安定な友人関係の中で理想化された幻想なのか。
新聞記事に表れた「親友」分析を通じて、「友人関係」に向けられた社会の目線を読み解く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ステビア
22
生身の他者に出会うために2022/03/05
tom
17
津村記久子さんの小説を読んでいると、友達との関係がしばしば話題になる。友達とか親友、いったい何だろうと思っていたところに、HONZでこの本を紹介していたので借りて来る。この本は、新聞記事を分析した社会学者の研究。友達に対する世間の見方は、2000年以前と以後でずいぶん変わった。2000年以降、友達というイメージの理念化が進んだ。「あこがれ(幻想)としての友情物語への傾斜」があるという。そういう友達関係、そんなにやたらにあるわけない。求めたらしんどさが付いてくるはず。何やら悲しい今の時代という学説だった。2022/09/16
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
13
愛の反対は無関心といいますが、友人の反対は”友人として選ばれないかも”という恐怖でした。自己責任が友人との関係をより密にすると思いきや、”選ばれない恐怖”ゆえに本音のぶつかり合いをひたすら拒む、美辞麗句の”無菌化された友情”となってしまいました。高校野球の考察が膝の皿割り。ひたすら分析の羅列でどこに着地するんだろと思ったら、結局無菌化のようでした。2021/05/17
_apojun_
7
図書館本。 過去の新聞データから「友人(親友)」という関係をテーマに、その関係性の変わりようを分析しているというなかなか面白い本でした。 「親友」という存在が時代と共にどのように移り変わっていくのか、社会は「親友」という言葉をどのように用いていたか、等がとてもロジカルに語られています。 後、この本の副作用としてデータ分析する時の考え方や手順がしっかりと示されていて、データ分析する際の教科書としても使えそうな感じです。友人に興味はなくてもデータ分析に興味があるという方にもおすすめ。2025/04/03
in medio tutissimus ibis.
4
新聞記事の分析によって、親友や友人は90年代になって公的な人間関係の修飾語からから身近な相談相手として扱われ始めたが、ゼロ年代に入ると実態の複雑化と物語上の理想化が同時に進行した。背景にあるのは、付き合う必要のある人間関係の後退である。現実においては人間を選択し、選択される必要がある為に、空想においては絶対的な関係を希求するのかもしれない。また、理想的なものだったものが現実となり、また理想に帰っただけとも見える。ならばまた新たな現実に回帰するかもしれない。選択のみに立脚する点で恋愛と近しい部分はあると思う2023/11/30
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