メイキング - 人類学・考古学・芸術・建築

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メイキング - 人類学・考古学・芸術・建築

  • 著者名:ティム・インゴルド/金子遊/水野友美子/小林耕二
  • 価格 ¥3,410(本体¥3,100)
  • 左右社(2021/02発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 930pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784865281798

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内容説明

人類学と考古学、芸術、そして建築。
これら4つのAをすべて、世界を探究する技術として捉えなおしたならば、どんな風景が広がるだろう。そのために石器を試作し、浜辺を歩き、ある1体の彫像を1週間観察する。そんな授業を続けてきたインゴルドが送る、文化人類学の冒険の書!
チェリスト・ロストロポーヴィチに弟子入りすることと、〈参与観察〉はどう違うのか?
フランスからアフリカまで産出する石斧が、ほとんど同じ形状をしているのはなぜか?
ゴチック建築の傑作、シャルトル大聖堂は、設計図なしにどうやってつくられたのか?
デザインがあってプロダクトがある。では生物は〈デザイン〉されているのか?
この物質世界のなかで、生きているとはどういうことか? それは風に吹かれる凧とどう違うのか?

無数の刺激的な問いから、インゴルドは人間の根本的な条件と可能性を見つけだす。

知るのではない、狩人になるのだ――。
『メイキング』とともに過したものだけが、その意味を知る!

目次

序文、および謝辞
第1章 内側から知ること
第2章 生命の素材
第3章 石斧をつくること
第4章 家を建てること
第5章 明視の時計職人
第6章 円形のマウンドと大地の空
第7章 流れる身体
第8章 手は語る
第9章 線を描く
訳者あとがき
文献一覧
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

wadaya

8
素晴らしい本をご紹介。僕は元々芸術と哲学の双子のような関係を実感していた。それが考古学、建築、政治、経済に枝葉を伸ばした。その根底には常に哲学があった。哲学の何が面白いかって?それは知識を身につけることなんかじゃない。自分の中に眠る財宝を掘り出すようなエキサイティングな作業なのだ。君は哲学を読んだから思考が身についたと思うかもしれない。けれども実は、それは君の中に元々存在していたものなのだ。だから今、空っぽである自分に落胆することはない。メイキング・・・君が君の手で、君自身の素質を見出す日がきっと来る。2017/11/14

iwtn_

3
メイキング、作ることと学ぶことの一体性。すべて、岩石・金属などの固体も、究極的には動的な存在で、生物もそう。流れ、動く。その中でリズムを合わせることでコレスポンダンスする。腑に落ちる、というか、本の表現的には収獲は少なかったと言うべきか。 ただ、手のデジタル化に関しては一言。プログラマがキーボードに拘るのは、書くことと手を動かすことが明瞭に別れないから?Apple Pencilが筆圧を読めるようになった今、どこまで物理的な鉛筆に拘るか。とはいえ、全く違う道具として扱うので良さそう。別の道がそこにある。2022/12/25

yo_c1973111

2
キーワードはコレスポンダンスだろう。人がものとかかわる経緯を観るのではなく、実体験を経て考察する人類学者であるから興味深い。『ラインズ』から至るが、本書はエリアと深度が広範だ。思考(言葉)から創出されるものだけが結果としてのモニュメントとして確立するわけではない、いやむしろモニュメントへの概念を疑う。ものを手で触りながらものを活かす経験を編んできた人類の価値への再考察で、大いに有意義だ。箇所によっては論理の飛躍を感じるが、それも歩幅の不均衡性による味と捉えよう。次作はあるのかな?期待したい。2023/02/06

渡邊利道

2
人類学とは、民族学的なデータを用いて人間の文化がいかに変わりやすいものであるかを研究する学問でると定義し、四つのA、人類学、考古学、芸術、建築を、豊富な実例に基づいて諸流域を横断しながらその「人類学」的思考練り上げていく思弁的エッセイ。独特のドライヴ感があってするすると読めるがこれはほとんど文学だなあ。2018/05/13

kirdin

1
曰く、民族誌が調査対象を客観的に観察して事実を記録するのに対し、人類学は対象の生活に入り込み、内から経験することで本質を理解/習得する試みである。曰く、何かを作ることは、デザインを現実にコピーすることではない。そこには、職人の創意工夫と即興性に満ちた仕事/運動がある。であれば、その運動を実践することで得られる気づきに本質がある。職人はデザインを形にしているのでなく、個々の部分を作っている。ここの運動が互いに反応し合い、結果デザインに近しいものが生成されるのであって、デザインそのものが完成することはない。2023/12/13

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