ちくま新書<br> ウィリアム・アダムス ――家康に愛された男・三浦按針

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ちくま新書
ウィリアム・アダムス ――家康に愛された男・三浦按針

  • ISBN:9784480073679

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内容説明

徳川家康の外交顧問、三浦按針とは何者か。関ヶ原合戦の半年前、英国人ウィリアム・アダムスが日本に辿り着いた背景には、大航海時代の激動する欧州事情があった。彼が見た戦国時代末期の日本では、カトリックのイエズス会がキリスト教の信仰を広げ、英蘭の東インド会社が貿易の機会をうかがうなど、スペイン、ポルトガル、イギリス、オランダ各国の思惑が交錯していた。家康の側近としてその渦中にあったアダムスは何をなしたのか。二代将軍・秀忠のもとで禁教と鎖国が進むなか、どんな晩年を送ったか。アダムスの生涯から世界史の中の日本史をとらえ直す。

目次

はじめに
第一章 十六世紀イギリスのアダムス
十六世紀イギリスの国際環境
戦争の予兆
故郷ジリンガム
アダムスの船大工修業
一触即発のイギリスとスペイン
スペイン無敵艦隊との戦いに参加
ステップニーでの新婚生活
バーバリ商会のアダムス
イギリス人のアジア進出
第二章 リーフデ号の悲惨な旅とアダムス
ハーゲン船団
出航準備で賑わうロッテルダム
五隻の船に乗組員約五百人
渡航の真の目的は「海賊」
海賊のスパイ戦
出帆
危険な計算ミス
カーボ・ヴェルデ諸島での食糧争奪戦
総司令官マヒュの死
リーフデ号への配置転換
留まるべきか、進むべきか
アンノボン島の占拠
餓えとの闘い
マゼラン海峡での越冬

南米マプチェ族の罠
マプチェ族の反乱
駆け引き
日本へ
第三章 イエズス会士とアダムス
太平洋横断
謎の軍艦が日本に与えた衝撃
イエズス会士の策略
「この船は海賊船である」
天下殿・家康
家康による直々の尋問
家康の洞察力
入牢
スペイン・ポルトガルへの深まる疑念
イエズス会士の落胆
イギリス船は海賊船の代名詞
涙の再会
出港の許可を求めて
造船への挑戦
水の上を歩く宣教師
イエズス会士による籠絡作戦
第四章 オランダ東インド会社とアダムス
オランダ人のアジア進出
スプリンケルからの手紙
三浦按針という名の由来
ヤン・ヨーステンと家康
オランダ船の到着
オランダ商館の設立
家康のめざした自由貿易
家康の不評を買うポルトガル人
スペイン船の漂着
オランダ人の動き
ポルトガル人の動き
スペイン人の動き
オランダ人のための仲介
スペイン大使との不和
江戸湾測量の意図
オランダ人舵手に託した手紙
日蘭関係への功績
第五章 イギリス東インド会社とアダムス
イギリス東インド会社への働きかけ
司令官セーリスの確信
セーリスとの不和
英国王からの書簡
北西航路探検への情熱
自由の獲得
セーリスとの決裂
訪れた帰国の機会
雇用条件の交渉
セーリスの帰国
第六章 江戸の国際摩擦とアダムス
イギリス商館への奉仕
琉球での波乱
那覇での騒動
家康からの召喚
国内で発生する国際衝突
シャムへの渡航と家康の死去
二代将軍秀忠の宣教師弾圧
貿易地制限令の衝撃
平戸でのトラブル
消えた家康の威光
忍耐
義理と人情の板挟み
アダムスの遺書
あとがき アダムスに出会う旅路

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Homo Rudolfensis

25
☆4.1 教科書の朧げな記憶から、不幸にも遠く離れた異国に漂流し、そこで為政者に気に入られてしまったために帰ることが叶わず、生涯故郷を思いながら没した運の悪い人、というイメージがかなり覆りました。一文にまとめると、当時としては珍しく読み書きができる操船技術に優れた商人で、異国で貴族に匹敵する地位と領地を授かった、人情に篤い頭の切れる頑固者、という感じです。同国人からは帰化したと思われていた、という記述もあり、相当日本に馴染んでいたようで意外です。2022/04/08

nagoyan

19
優。「青い目のサムライ」という虚構ではない。英蘭日の一次資料から丹念に読み解く。16世紀英国に生を受けた一国際人の評伝。秀逸なのは、エリザベス朝のイングランドが、カトリック国スペインの脅威に晒されていたことから語り起こしていること。その海の人生をドレーク艦隊の一員として始め、蘭船に乗り込む。蘭船は戦争状態にあるスペイン領南米での掠奪を目的。失敗。太平洋を辛うじて横断。日本到着後、宣教師の誣告により死を観念。しかし、自由貿易を望んでいた家康の寵愛を受ける。家康の視野の広さ。アダムスは自由な立場を求めた。2021/02/23

コーデ21

17
<徳川家康の英国人側近・三浦按針となったウィリアム・アダムス。その波乱に満ちた生涯から、大航海時代の欧州勢力図と禁教・鎖国間際の江戸時代日本を活写する> エミー賞受賞TVドラマ「SHOGUN将軍」の劇場公開を鑑賞後、ジェームズ・クラベル著の原作「将軍」を図書館より貸出!その副読本として一緒に借りたのが本作です^^ イギリス史料やオランダの文書群など緻密な資料がタップリと掲載され、当時の激動の世界情勢をヒシヒシと実感できました✨ ウィリアム・アダムスが見た戦国時代末期の日本も非常に興味ぶかし♡2025/01/06

MUNEKAZ

16
「三浦按針」ことウィリアム・アダムスの評伝。徳川家康の寵を受けて外交顧問となったことは有名だが、そもそも日本に来ることとなった航海自体が、実に波乱万丈でこれだけでも冒険小説の一冊が書けそうな内容。全体としてアダムスの視点を重視しており、家康の先見性やイエズス会宣教師との確執を強調している。また祖国イギリスの東インド会社とはトラブルを抱え、新将軍・秀忠からの庇護も得られなくなった晩年は少し寂しげな印象。イギリス人という立場に拘らず、日本に住む西欧人の顔役として振舞う点が、「国際人」アダムスの真骨頂に思える。2021/02/12

さとうしん

14
ウィリアム・アダムスが日本にやってくる前の前半生も含めて、その生涯と歴史的な役割を描き出す。イギリス、オランダ側との関係の逐次的な変化や、家康の死後に幕府から冷遇されていくさまをじっくりと描いているのが面白い。本書を読むと家康が外交面で大変な見識を具えていたように見えるのだが、アダムス側あるいはオランダ側の史料による過大評価という可能性はないのだろうかとやや疑問に感じた。2021/02/07

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