内容説明
小松さんは
日本列島に恋していた!
没後5年、日本SF界の巨匠が最後に残したのは
希望のメッセージ。
34年にわたり、ともに仕事をした女性秘書が初めて語る
人間・小松左京
【主な内容】
■宇宙へ旅立った「私のボス」―はじめに
■第1章 日本列島に恋していた
■第2章 未来を見通す「前向き思考」
■第3章 お酒と冗談が生みだした「知」
■第4章 人間でいることのおもしろさ
■第5章 最後まで「人間を信じたい」
未来を、人間をあきらめなかった人
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
54
自分の持っているイメージ以上に、小松左京さんの活動の領域の広さと影響力に驚く。あれだけのことをやりながら、同時並行で知見も深めていくことの凄さを考えざるを得ない。その根底にある思考や思い、価値観を考える。この国、この世界への希望を持ち続けることなんだと思う。なあにある一つのフレーズが印象深い「立場より理念に生きた」。2023/10/06
山口透析鉄
23
市の図書館にあったので、久し振りに図書館まで行って借りて読みました。長く左京さんの私設秘書をされていただけに、貴重な記録です。左京さんが黄河の水源を旅するTV特番について書いた本にも、彼女がちょこっと出てきていました。 左京氏の本、入手できる文庫本とかは概ね高校生時に読みました。やはり「果しなき〜」から始まる主系列的な作品が好きですが、日本沈没とかも好きです。 面白かったから万博プロデューサー、続けたのでしょうが、その辺は全く評価できません。余計なことをしていたというか。 これ自体は良い本でしたよ。2022/07/31
ぜんこう
22
小松左京さんの秘書などとして34年間そばで働いていただけあって、いろいろなエピソードが語られてます。小松左京さんも著者もほんとに素敵です。一番驚いたのは1990年の花と緑の博覧会(花博)、小松左京さんが入らなければ単なる植木市だったとか(笑)2021/06/15
そうたそ
19
★★★☆☆ 小松左京氏の秘書を長年務めた著者が、一番近い秘書という職にいたからこそ見ることができたその姿を語る一冊。とにかく小松さんってなんでもできた人なんだなという驚きが一番。そして次にそれについていく秘書である著者のすごさもまたすごいというのが続く。もちろん著者自身の語るように、そういった小松さんの姿から鍛えられたところも十分にあるのだろう。小説家というところに留まらない活躍を見せる小松さんの姿が印象的だった。著者のオフショットも多数でファンは必読だろう。2018/06/20
kenitirokikuti
12
著者の乙部順子氏は、1977年に小松左京の東京でのアシスタントになり、1981年から秘書に、1992年からはマネージャーに▲1963年、日本SF作家クラブが発足。同年にオール讀物で一般誌初の「S・F小説特集」。その後、大阪万博についての勝手連が集まる。1970年、大阪万博の年。初の「国際SFシンポジウム」を開催。小松は実行委員長。英米のSF作家とソ連のSF作家が顔を合わせるのは初だったそうな。2018/05/04