内容説明
2025年には65歳以上の日本人の5人に1人、約700万人が患うことになると予想される認知症。決定的な治療薬、治療法がないとされる中で、私たちは人の記憶を奪うこの残酷な病気とどう向き合えばいいのか。最も患者数が多いアルツハイマー型の性質、その原因、治療薬の最前線、画期的な治療法、病気を防ぐ生活習慣や食習慣、食材、なってしまった場合の対処法……あらゆる角度からこの病気の新しい常識に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kawa
35
良書。認知症の最新情報(2021年刊)、症状と原因・特効薬・超音波治療法・ケア方法等。「徘徊ではなく目的をもって本人は歩いている。」「正常な人と同じように悲しいときは悲しいし、嬉しいときは嬉しい」「(認知症は死に対する)不安や恐怖を軽くする」「記憶検査の得点が高ければ物忘れがなくなる、というのは幻想。大事なのは、覚える内容」「喫煙、アルコール、運動より、社会的つながりに関する要因のほうが死亡率に大きく関与」「認知症は不便だけれど、不幸ではない」金言が多数。2022/12/14
みこ
19
前半は新しい薬の開発状況について、中盤は食事や生活習慣などから予防や進行抑制について。やや専門的な内容かなと思ったが結局大切なのは人と人との結びつきであると説く。不便だが不幸ではない、すべとの病気について言えることかもしれない。コンピューターのように全てのことを記憶するということは嫌な思い出までいつまでも残り続ける。それは確かに好ましくないかも。2021/04/21
ようはん
19
認知症リスクは睡眠時間の不足でも増加するというが、職業柄2夜連続での夜勤も多いので順調な睡眠時間を確保できないのがな…2021/04/01
Cinejazz
14
本書の紹介文~〝2025年には65歳以上の日本人の5人に1人、約700万人が患うことになると予想される認知症。決定的な治療薬、治療法がないとされる中で、私たちは人の記憶を奪うこの残酷な病気どう向き合えばいいのか 〟・・・脳に良い食材~野菜、果物、魚、ニンニク、カレ-のスパイス、カカオポリフェノ-ル。・・・長谷川和夫名誉教授~「認知症の専門医だって認知症になるんだから、誰もが認知症になると伝えたい。隠す必要は何もないんだよ。 早めに気づくか見つけてあげるかして適切な治療を受けることが重要なんだ」・・・2023/02/05
Go Extreme
5
アルツハイマー型認知症とは:2025年には730万人 原因―ここまでわかったメカニズム:アミロイドβと呼ばれるタンパク質 脳に溜まると様々な形の記憶障害 創薬―見えてきた光明:アミロイドβを減らす治療薬開発 最新治療法―免疫から超音波まで:ミクログリアなどの免疫系物質 循環器疾患に見立てる新アプローチ 生活習慣と食習慣―睡眠から体型まで:一時的な徹夜か長期的な短時間睡眠 ベストの選択 食材の新常識―野菜、果物、魚、カレー 折り合いの付け方―あなどらず悲観せず:認知症は神様からの贈り物 認知症は不幸ではない2021/04/01