内容説明
音楽プロデューサーの悟は、テレビドラマの主題歌制作に苦戦していた。この楽曲がヒットすれば、低迷中のシンガー・義人は大復活を遂げる。悟もすべてを賭けていた。しかしドラマプロデューサーの多田羅は業界の常識を覆す提案を……。そんな折、日本は未曾有の危機に襲われる。社会的喪失の中、三人の運命の行方は――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kawa
33
J・ポップ業界が舞台の物語。トレンド?な横文字、爺いにはちんぷんかんぷんながら、単なる内幕ものとは異なる小説に仕上っている。一応、私もコリ-ヌ・ベイリ-・レイからテンプテ-ションズ辺りはカバ-しているR&Bファン。そんな上質なポップ・ミュ-ジックを聴き終えた気分で読了。2021/05/16
タルシル📖ヨムノスキー
21
テレビドラマの主題歌制作をめぐる音楽・テレビ業界が舞台の物語。2011年の話なので映像・音楽配信サービスやYouTubeやニコ動でのボカロPや歌い手が脚光を浴びる昨今とは多少状況が変わってきているのかもしれないが、今のところはまだかろうじてなんとかテレビが時代を牽引しているといった感じだろうか。バンドブームに始まった90年代の音楽シーンは織田哲郎、小室哲哉、つんくなどのプロデューサーが活躍。ドラマもその主題歌もバンバン当たるという黄金期。今でも「90年代ドラマ主題歌」なんてプレイリストを探しちゃうもんね。2022/03/26
くるみみ
16
読者ターゲットは歌い手とパフォーマーで組んでるチーム好きな人か!と第3部まで真面目に読んで気が付いた。昨日J-waveで朝から夕方まで冨田ラボエディションで心地よく過ごした私には必要ない世界だった。俯瞰目線で表現豊かな言葉で音楽業界の人間関係(恋愛)などが綴られてるのかと勝手に期待してた私が悪かった。あくまでも10年前のブランド好きなギョーカイ音楽プロデューサーのお話。これ書き下ろし小説なのね……へぇ……。2021/04/30
せーちゃん
7
松尾潔さんの自伝的な話なのかな。主人公を謙虚でいい人そうに書いてるけれど、どうも好きになれない感じ(笑)2022/07/27
ぼん
1
最後の大団円はちょっと気恥ずかしかったですが、音楽業界のリアルな描写を楽しめました2022/07/02