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内容説明
不条理に抗って生きる、すべての者へ捧げるレクイエム。
1957年のソ連の実験によって、スプートニク2号に乗せられ、宇宙に放たれた犬・ライカ。
彼女は冷たい暗闇の中でその命を失うも、突如現れた神から新しい体を与えられる。
人間への復讐に燃える彼女は、種を増やし、文明をつくり、凄まじいほどの軍事力まで手に入れた。
数年後、ライカは仲間の犬を引き連れ、母星・地球にむけて出発する。
自分を追いやった人類を滅ぼし、再び故郷で暮らすために――。
「生と死」、「愛と憎しみ」など、心を抉るテーマに果敢に挑んできた吉田真百合のデビュー作。
ポップで親しみやすい絵柄と、心の奥底にある欲望を描いた内容とのバランスが癖になる、
唯一無二のピュアでダークネスなコミック!
表題作に加え、掲載時反響の大きかった「愛の焦土」など3本の読切も収録した、豪華特厚224P!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
56
1957年のスプートニク号による宇宙開発の背景には、実験動物として犠牲になった犬たちがいた。タイトル作は、2号に乗せられたライカの魂(クドリャフカという名前の方が、古典部シリーズで有名かもしれない)による、人間たちへの復讐。残酷さも描かれるが、物語と絵柄が哀しさと美しさも感じさせる。静けさのある画面で語られる動物たち(犬と言ってしまうと「?」がつく作品があるが)はひたむきである。ラスト作品の犬の名が「アームストロング」とくると、この一冊が過ぎ去った「宇宙時代」へのオマージュでもあることに気づかされる。2021/03/07
わわわわ
4
すごく良かった。絵もお話も良かった。ちょっとなつかしい雰囲気がある。昔のサブカルマンガ誌に載っていても違和感なさそう。実際にはハルタなどに掲載されたもの。ハルタはいいまんがが載るなあ。装丁もすてき。黒地に金いろの絵。2021/03/05
がっちゃん
3
犬の気持ち2021/02/19
CHACK
3
もうずいぶん前に「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」という映画で知ったライカ犬が、何者かの大いなる力によって生き延びていた!……ほんとうにそうだったらいいのに。表題作の他に、犬にまつわるいくつかの短編集。わたしはアームストロングとマナブの話が好きです。2021/02/18
Nohu
3
表紙買い。「愛の焦土」で、もぺもぺを思い出した。2021/02/16