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内容説明
まさに今、世界中が新型コロナウイルスの猛威に翻弄されている。なかなか収束の出口が見えず、五里霧中ではあるが、ただ一つ確実なことがある。それはウィズコロナの時代には、流行前と比べて我々の住む世界が一変するということだ。
本書は、戦前から様々な難局を超えて100年以上、事業を継続してきた宝塚歌劇団の実態に迫る。「知る人ぞ知る」「ニッチな」エンターテイメント事業に隠された経営の秘訣は、ウィズコロナ時代が本格的に到来しても不変の真理であり、かつ多くの企業の経営戦略にも敷衍できるものであると確信している。
目次
はじめに
序章 なぜ宝塚だけが生き残るのか?--エンターテイメントビジネスの特徴
第1章 宝塚歌劇団のマーケティング--「世界観」の共創こそが生き残る鍵
第2章 宝塚歌劇団のコミュニティ--熱狂的ファンを生み出し続けるサイクル
第3章 宝塚歌劇団の人材育成--ブランドマネジメントこそが人を育てる
第4章 宝塚歌劇団のチャネル戦略--なぜ地方興行でも超満員なのか
第5章 宝塚歌劇団の組織設計--小林一三の哲学が受け継がれる同族経営という強み
第6章 宝塚歌劇団の生存戦略--ウィズコロナ時代のエンタメビジネス
おわりに
参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リトル
20
★★★ 100年以上続いている宝塚歌劇団。どうしてこれまで継続できたのか?他の劇団とは何が違うのか?興味深かったのは、「男役=虚構」と表現されていたこと、劇団四季やブロードウェイと違って敢えてロングラン公演をやらないこと、宝塚歌劇団とは別にある「ファンクラブ」の存在感。経営学における専門用語は難しくて理解できなかったが、大枠をつかむことはできた。2021/05/05
m
6
元星P、元宝塚総支配人の著者が紐解く宝塚のマーケティング戦略。専門用語もあり少し難しかった。全部自前で出来る強み。劇団とファンクラブのwin-winの関係。男役は虚構だときっぱり言われてたじろぐ。2021/05/07
あんぽんたん
3
本書ではイレギュラーとされる「男のヅカファン」として本書を読んだ。宝塚とそれを取り巻くファンが創り出す独特な世界観をある程度は上手く解剖していると感じた。この世界観と経営の継続には女性の役者と女性ファンという特殊な構図が必須であるが、他業種の経営において本書の内容がどれだけ応用が利くかは不明。また内容の繰り返しがあまりに多く、後半は流し読み。お堅い経営hot to本なのか、宝塚の裏事情を紐解く軽い本なのか、どっちつかず2023/05/26
micheldujapon
2
元支配人が書いた、宝塚歌劇団の経営戦略論。経営学、マーケティングのフレームワークに基づいた、良質なケーススタディで、非常に面白い。男役の世界観を「虚構」と断じた上で、虚構に対するファンの心理をうまく捉える施策を打っていて、宝塚人気はコンテンツやファンの力だけではなく、経営戦略上の成功でもあると思った。やはり阪急はすごい会社だと思う。2021/03/13
じゅんぺい
2
宝塚歌劇団のブランド戦略についてマーケティングを用いながら分析している。100年も前からあるビジネスであるが、クローズな熱狂を生むビジネスモデルは今っぽい。いかに差別化しているかなどSTP用いながら丁寧な解説であったので復習になった。1番気になるのは運営主体とファンとの共創、お互いがWin-Winになる感じを設計できたら最高に楽しいだろうなと思う。2021/02/24