内容説明
この物語は、嘘(フィクション)ということになっている――時は西暦2020年。世界全てが求める神秘〈コスモギア〉を巡りスパイが跋扈する街〈統京〉で、二人は出逢う。
500年前から時を超えた「くノ一」澪。
500年後から時を遡った「改変者」零。
お互い違う思惑を持ちながらも、世界の破滅を招く《宇宙改変》阻止のために偽りの兄妹契約を結んだ二人。
その任務は――時を遡る腕時計〈永劫〉を観る少女《紅の瞳の観測者》に近づくため、教師と生徒として学園に潜入することだった!
「おい、リビングで手裏剣やめろ!?」
「だって兄上が映画ばかり見るから!」
歳の差千年、家庭は犬猿、それでも世界を救えるか?
愛で騙して未来を創る、超時空スパイフィクション、上映開始!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かっぱ
20
世界の破滅を招く《宇宙改変》阻止のために500年前の過去から時を超えた少女と500年後の未来から時を遡った少年が出会うところから始まる物語。後半の怒涛の展開には目を瞠るような魅力が詰まっていた。ただ場面転換の数の多さや難解な設定が併さって、本作の魅力を十分に読み解けたとはとても言えない。それでも読み終えたあとの読後感は決して悪いものじゃない。複雑に絡み合った時間軸と登場人物の背景を満足に読み解くには何度も読み込むことが必要なのかもしれない。終盤のカタルシスを掴み損ねた自分の読解力を少し不甲斐なく思った2021/02/14
のれん
17
すっごく設定と展開に拘りを感じる一作。 しかしてその手の作品は、伝わりやすさの度合いが極端になることが多く、今作は非常に伝わりにくい作品だと思う。 例えば、各章が非常に細分化されていて、そのタイトルがほぼ全て実在の映画タイトル(一部はもじり)になっている。名作映画の粗筋とリンクした展開、描写が各章で行われ、最終的に本作のタイトルに繋がるよう構成されている。ただそれで物語が詰め込まれ過ぎている節がある。 シーン優先で、終盤の時かけで一部キャラの説明台詞など説得力に欠ける。ただ勢いの良さはある。作者には期待。2021/02/12
おにおん
16
私個人としてはかなり楽しめましたが(ここ重要です!)、人を選ぶ作品だなと感じました。世界観・設定が難しく理解に時間がかかるため、この点にストレスを感じる方には合わないと思います。私も読んでいる中で、何回か前のページから読み直してしまいました笑。あとがきにも「二周すると面白くなる話を作ってみたかった」とありましたので、少し時間を置いてもう一回読み直してみようと思いました。完全に理解しきれていない部分もあるので、二周目でより本作の魅力に気付けたらいいなと思っています。2021/02/11
イシカミハサミ
12
50ページ読んでプロローグ長いな、と思って、 100ページ読んで“これが本編!?”となった。 そこからその文を本編として読もうとしたのだけれど、 むずかしくないかこれ。 目的とキーになるアイテムは理解したつもりだけれど、 作者はなんの狙いでこういう構成にしたのだろう。 とにかく読みにくい。 タイムリープものの分類と思われるので、 ある程度織り込み済みではあるのだろうけれど。それにしても。2021/04/14
ささきち
12
もう作者様に心の底から申し訳ございませんと土下座するしかないのだが中盤というか終盤間近までの話があまりにも複雑すぎてもうおじいちゃんな私には3割か4割くらいしか作者の言いたいことが理解できないんよ。とんでもなく難しいんだけどなんとな~く伝えたいことはわからんでもないからつまらなくはないんですよ?ただ理解できないからほーん?ってなりながら最後まで読み進めてしまっただけなんよ!ただ最後の兄の過去や所属にほほう!となり妹のやりとげた結果がこういうのスキスキ!になったり姉妹の頑張りなどは凄く面白かった!2021/02/19