光文社文庫<br> ウェンディのあやまち

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光文社文庫
ウェンディのあやまち

  • 著者名:美輪和音
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 光文社(2021/02発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334791537

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内容説明

二人の幼児が自宅に置き去りにされ、一人が餓死するという事件が発生した。物語に登場するのは、客の男にのめり込む恋愛体質のキャバクラ嬢、女優としてドラマ出演のチャンスが舞い込んだ女、自分を痛めつけるように働き続ける清掃員の女……。3人の女を繋ぐ、幼児餓死事件の真実とは――。人間の業を抉る衝撃のノンストップ社会派ミステリーが待望の文庫化!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

akiᵕ̈*

32
冒頭ショッキングな事件の見出しから始まるこの先に、身の内を明かさず男に入れ上げるキャバ嬢、節操なく強かに男を利用する女、過去から逃げている影のある女と、三様に訳ありの女性たちが巧みに交錯していく。子どもの置き去り、ネグレクトと、その当事者になる子ども目線はあまりにも壮絶で痛ましい。大人になりきれていない危うい人たちが子を持つという事が、どれだけその子どもたちの人生を奪ってしまうのかを突きつけられる。意表をついたラストは、これこそがこの物語をこのテーマを締めるのに相応しい展開だと、とても胸がアツくなった。2023/03/24

ピロ麻呂

30
マンションの1室で餓死した幼児の遺体が発見される…という新聞記事から始まるネグレクトを題材にした話。千里、杏奈、鈴木の3視点で交互に展開し、誰が子供を放置したのか?3人とも怪しくて先が気になり一気読み。幼児虐待のニュースを見る度、親に強い憤りを感じます。そして、世界で一番大好きな親に愛されず、亡くなった子供たちがかわいそうでならない。子供たちにとっては親が全てで、親しか頼れないのに…もう二度と同様の事件が起きないように祈るばかりです。2021/03/05

なな

25
時間のズレに気づくのが遅くて 混乱しながら読みすすめ あーーーそーゆーことねってなった時にスッキリ。2023/06/10

かなかな

21
とある場所で幼児虐待餓死事件が起こる。その後登場する3人の女性がその事件とどう絡んでくるのか、痛ましい事件の真実とは‥。話が進むにつれ、絡み合う3人の女性の真実が気になり一気読みでした。しかし、虐待描写が辛い。同じ人間とは思えない。と思う一方世間ではこのような事件が度々起こっている現実に恐怖を感じた。後半の畳み掛けは駆け足で少し物足りなく、悲惨な内容のため後味も悪い。熱烈に訴えかけられるものもなく、ただただ胸を痛めるばかりでしたが、この手の事件はそれが全てなんだろう。と一人納得し本を閉じた。2021/03/18

MINA

17
ピーターパン・シンドロームは聞いたことあるけど、ウェンディ・ジレンマは知らなかった。三人の女性がこう繋がるとは衝撃。秋吉里香子の帯に釣られて買ってみて良かった。餓死した子どもの両親双方とも…。2021/02/19

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