この英語、訳せない! headは頭?顔?首?

個数:1
紙書籍版価格
¥1,540
  • 電子書籍
  • Reader

この英語、訳せない! headは頭?顔?首?

  • 著者名:越前敏弥
  • 価格 ¥1,496(本体¥1,360)
  • ジャパンタイムズ出版(2021/02発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784789017473

ファイル: /

内容説明

『ダ・ヴィンチ・コード』『世界物語大事典』の翻訳者が教える「訳せない英語」の訳し方

通訳者 橋本美穂 氏 推薦!(『CNN English Express』に連載中/「情熱大陸」出演)
「味わい深い日本語訳の裏には翻訳家の苦労あり。名翻訳家の思考プロセスを知り、英語と日本語の間を行き来する楽しみを感じていただけるエッセイです。」


A=Bのように意味が1対1で対応するとはかぎらない、英語と日本語の表現。本書は、訳しにくい英語表現の代表的なものを数多く取り上げています。ビシッと決まる訳語をひねり出すために名翻訳家が辿った思考のプロセスを追体験できる、珠玉の翻訳エッセイです。

目次

【目次】
Chapter1 いくつもの意味をもつことば
1.brother, sister  姉か妹か、それが問題だ
2.young, old  若いのにold man?
3.khaki  幅の広い「カーキ色」
4.dark, fair  美男の条件、darkとは?
5.mop hair  ジャスティンもトランプもモップヘア?
6.sorry  いつも悩ましいsorry問題
7.enjoy 「楽しむ」ではピンとこない
8.possibility  複数形になったら要注意
9.integrity  訳語がビシッと決まらない
10.head  頭? 顔? 首?
11.mind 感情より知性に近い
12.enterprise  もとにあるのは冒険心
13.irony  二面性こそが本質
14.politics, policy  politicsは「政治」じゃない?
15.discipline 「みずからを律する」が基本概念
16.train, car, carriage, bus 乗り物あれこれ
17.water  「熱い水」って?
18.oak  「カシの木」が減った理由
19.text  いつの間にか動詞に?
20.value  「価値観」にも「価値要素」にもなる
21.technically  「技術的」とはかぎらない
22.insight  「洞察」では硬すぎる
23.badly  時代とともに意味が変わる
24.arguably  正か誤か、まぎらわしい
25.philosophy  哲学的に肩をすくめる?
26.facsimile  ずっと昔からあったわけじゃない
27.hopefully  教養の有無がわかる?
28.evening  夕方か、夜か
29.available  デートの誘いにも使える便利なことば 
30.commit  1語では訳しきれない
31. driveway  「ドライブウェイ」って、どんな道?
32. hall  玄関もあれば、市役所もある
33. purse  動詞にもなるpurse
34. shy  恥ずかしくないshyもある
35. happy  楽しくないhappy
コラム copyと「コピー」のちがい


Chapter2 文化のちがいによる訳しにくさ
1.度量衡で示す訳者の考え
2.日本の高1は10年生
3.警察の役職いろいろ
4.弁護士には何種類もある
5.floor leaderって、どんな人?
6.7色じゃない虹もある
7.「トレーナー」は日英米で別物
8.ローマ教皇は森に住んでいるか?
9.楽しいのか、楽しくないのか
10.いつの間にか2階が3階に?
11.目を細めるのはどんなとき?
12.ところ変われば虫の名も変わる
13.condescend はいい意味? 悪い意味?
14.vice presidentはえらい人?
15.ドアの開閉にご注意を
16.慣用表現の対処法(1)あえてそのまま
17.慣用表現の対処法(2)少し補う
18.慣用表現の対処法(3)なすすべなし?
19.「プリン」の仲間たち
20.「お茶」じゃないtea
21.tartは「おまんじゅう」?  
22.英米で異なるcornの正体
23.まぎらわしい魚の名前
24.curtsyは女王のやさしさ
25.挨拶ひとつがむずかしい
26.政治的に正しすぎると…
27.12歳はteenagerではない?!
コラム  counterpartは変幻自在


第3部 言語構造の違いによる訳しにくさ
1.英語の何倍もある一人称
2.訳文へにじみ出る複数形
3.beforeはときに「あと」になる?
4.翻訳者泣かせのthousands
5. 学、学、学、……
6.「~的」だらけはご勘弁
7. orの奥深さ
8. どっちが先?
9. 縦横無尽
10. 日本人の苦手な否定疑問文
11. 目立ちすぎる符号たち
12. イタリック体が使われる理由
13. 頭韻を見ると血が騒ぐ?!
14. 脚韻を見ても血が騒ぐ?!
15. 簡潔に訳したいけど…
16.だれだって言いまちがえる
17. 誤解されがちなことわざ
18. 稀代の名訳者
19. 奔放なる「離れ業」
コラム  すでに「セレンディピティ」が定着?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紡ぎ猫

13
翻訳者あるある。この英語、訳せない、って思うこと本当によくあるよね。英語で意味はよーくわかるけど、それにぴったりはまる訳語がないというか。大変参考になる本ではあったけど、紙の本でたったの173ページ(私は電子書籍で読んだ)で物足りない。もっとたくさん例文を読みたかった。integrity=訳語がびしっと決まらない←はまさにその通り。commitやdisciplineなんかも毎度苦労させられる。2020/08/11

timeturner

10
そうそう、この単語、ほんと困るのよ!と共感しつつ、示される訳例にさすがと膝を打ち、さっそくユーザー辞書に登録したりして、なんともありがたい内容だった。国によって異なる制度や慣習の違いについての悩みどころにも触れていてとても参考になる。2020/03/22

ふぁきべ

10
翻訳する際に英語でのダブルミーニングだったり、語義の違い(headと頭の範囲の違いなど)、文法や語法の違いによる訳しにくい単語や文章について紹介している。改めて思うのは、翻訳で求められるのは英語力だけでなく日本語力も含む言語の知識であるということ。翻訳をやってみたことがある人ならわかると思うが、意味を理解するのと自然な日本語に訳すということも全く別物であるし、言語学的に大きく離れた言語間の翻訳というのは本当に大変だと思う。2020/01/25

Tomoko 英会話講師&翻訳者

5
図書館本 外国語から日本語に翻訳する人の苦労がわかる本。1トピック見開き2ページ。この単語にどういう日本語を当てはめるか、英語の方言をどう表現するか。英語を勉強している人から翻訳という仕事に興味ある方まで。2020/07/31

lovemys

5
一人で読むのとは違い、翻訳はセンスがいるなぁ~。翻訳家さんのご苦労が分かる本。全部を読まないと、どうやて訳すか悩む時など、全部読んでから決めると言う。1冊訳すのに何回読んでるんだろうな……。海外の本を読むことが多いので、これからも、翻訳家さんに感謝しながら読むことにします。しかし、こんな大変なことを楽しいと言えるから、翻訳家さんてスゴイな!2020/06/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/14808743
  • ご注意事項